恋愛シュミレーションゲームを基にしたアニメ「CLANNAD」は、視聴者に感動の嵐を巻き起こした素晴らしい作品です!その魅力は多々ありますが、何よりも個性豊かなキャラクターたち、そして主人公である「岡崎朋也(おかざきともや)」の成長物語という点ではないでしょうか?夢を失い、生きていく意味を見失っていた不良学生が、周囲の人々を助けていくうちに、自身の生きる意味を見出し、前に進んでいく様は非常に感動的です!


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【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■飄々としつつも根底は熱い多面的な人物像

 岡崎朋也の魅力とは、ズバリ劇中にて様々な人柄を見せるところにあります。常日頃は、友人の春原陽平をからかう、煽るなどして、彼の暴走ぶりを楽しむという、何とも食えない性格をしています。しかし友人に何か問題があった時は体を張って人を助けるといった非常に熱い一面を持っており、メインヒロインである古河渚の場合は、彼女の演劇部設立に協力し、部活紹介スピーチ、芝居の練習に付き合っています。その一方で、自身の優しさを素直に認められずに意地をはる、いわゆる『ツンデレ』的な一面ものぞかせる訳で。この多様な性格が彼の魅力であり、劇中のヒロインたちから好意を寄せられる最大の要因ではないでしょうか?

■人を助けつつ自分も助けられる、紡がれていく『絆』

 朋也には、肩の怪我が原因でバスケットボールの世界から離れざるを得なかったという忌まわしい過去があります。その為、夢を無くし自身が生きていく意味も見出せずに燻っていた訳ですが、渚との出会いをきっかけに、同級生から後輩・友人・恩師に至るまで、周囲の人々が抱える様々な問題を解決していく事になります。そして物語終盤では、これまで助けてきた皆から助力を受けるのです。自分が皆の為に奔走してきた集大成として、皆が彼と彼の大切なものを救う力となる。この周囲の人たちと『絆』を深めていく点も岡崎朋也というキャラクターの魅力です。いやはや、ギャルゲーなのに少年漫画的展開。こういうところが視聴者のツボをつくのでしょう。

■変わっていく事を受け入れ、前に進む

 夢を失った朋也は、2年間停滞した高校生活を過ごしていました。しかしストーリーが進み多くの人を助けていくうちに、それまで気づかなかった自身の新たな一面を知り、成長していきます。そしてついに彼は自分の生きる意味を見出し、渚と共に生きていく事を決意します!彼女を守るために、それまで燻っていた子供から大切な人を守れる大人となる為に前に進んで行くのです。ヒロインの為にも自身の変化を受け入れ進んでいく、『戦う男』の姿は涙なしには観られません!


 岡崎朋也という男が、皆の為に奔走し皆に助けられ大人へ成長していく様と、渚と共に歩んでいく様は号泣不可避です!彼の成長を丁寧に描いたからこそ、CLANNADは多くの人に愛される名作になったのだと思います。


★記者:羽野源一郎(キャラペディア公式ライター)

(C)VisualArt's/Key/光坂高校演劇部

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