乃木坂46遠藤さくら主演のFODオリジナルドラマ「トラックガール」(毎週水曜夜0:00配信)が7月19日(水)より配信を開始する。遠藤が演じるのは運送会社に勤める女性トラックドライバーの鞍手じゅん。演技には苦手意識があったという遠藤は、自身と真逆のガテン系女子をどう演じたのか。また、現在乃木坂46は頼れるエースだった齋藤飛鳥が卒業し、グループは遠藤ら次代のメンバーに託されている。同期である4期生のメンバーが卒業発表をする中で、乃木坂46を牽引していく思いを聞いた。

【写真】カーテンからひょっこり顔を出す姿がかわいらしい遠藤さくら(乃木坂46)

じゅんは自分とは真逆、新しい世界に触れた楽しさ

――台本を読んでの感想と、演じるじゅんについて教えてください。

コメディータッチなストーリーと、それがテンポ良く流れていくのが楽しかったですね。日常を描いた作品なので何か大きな事件が起こるわけではないですが、トラックドライバーの日々の仕事ってこうなんだと、じゅんたちの頑張る姿に笑いながらも感動して観てもらえる作品だと思いました。

じゅんはどういう女性かというと、私とは真逆。芯が強くて格好いい女性です。私は仕事に対して気後れしたり、自信が持てなかったりする性格なんですが、じゅんはいつも前向きに物事を考えて、楽しく仕事をするんですよね。彼女を見ていると一生懸命働くのって素敵だなと思うし、仕事を楽しむことの大切さを感じ取ってもらえると思います。

――実際に撮影に入り、役作りではどんなことを意識しましたか?

じゅんの凛々しくて、さっぱりした雰囲気をどう出していくかは悩みました。「なんとかっすね!」「まじすか!」とか、そういう口調には慣れるのに時間がかかりましたし、歩き方や立ち姿も。私、普段は声が小さいし、縮こまって生きているので(苦笑)、胸を張って動くというのはずいぶん意識しています。でも、馴染んでくると元気に話すというのは気持ちがいいし、じゅんのお仕事に対するまっすぐな姿勢はものすごく素敵なので、そこはお芝居を通してしっかり伝えられようにと大事に考えました。

■1日の最後はお家でリフレッシュ

――トラックドライバーという役柄についてはどう思いましたか?

格好いいです。力仕事もあるし、最初は男性の仕事というイメージがありましたけど、演じてみて女性だって負けずにできると思ったし、社会の中のとても大切なお仕事で、やりがいをすごく感じました。まさか大型トラックにまで乗れるとは思いませんでしたし、知らなかった世界に触れられてとても楽しかったです。

――じゅん居酒屋でのビールを仕事終わりの楽しみにしています。遠藤さんの仕事終わりの楽しみとは?

私、超インドア派で、家の中にいるのが大好きなんですよ。なので仕事帰りはどこにも寄らず、まっすぐ帰宅して家でできることを楽しんでいます。1番はお風呂にゆっくり浸かるのが楽しみだし、寝るまでは映像作品を観たり、読書をしていたり。1日の最後はお家でリフレッシュです(笑)。

■自己肯定感の低い性格、今回のドラマが自分を変えるきっかけに

――乃木坂46では仲の良かった齋藤飛鳥さんが卒業されました。それ以降、自身に何か変化はありましたか?

まだ自分の中ではこれからという感じで、それこそ今回のドラマが変われるきっかけの1つになる気がしています。真逆な役ですし、ドラマの経験も少ない中で主演というのに不安は大きかったです。2期生までの先輩が全員卒業されて、3、4、5期生になって、でも3期生の先輩方はもうすでにドラマや外の番組に個人でたくさん出ていらっしゃるんですよね。私たち4期生も乃木坂46を広めるために頑張らないといけないというのは飛鳥さんの卒業でより感じるようになりました。そういう気持ちが芽生えたときにこの「トラックガール」のお話をいただけて、不安もありますがこれをきっかけに1歩踏み出していきたいです。

――齋藤さんの卒業コンサートのとき、「自分を認めてあげられるようになったら会いに行きます」と伝えていました。

そこはまだまだ時間はかかりそうです。飛鳥さんが1番知っていると思うんですけど、私、本当に自己肯定感が低いというか、「いいです、いいです。自分は本当にダメなんで」って、そういう感じなんですよね。今回のドラマ出演も含め、本当に自分が変われて、もっと自信が持てるようになったときに会いに行きたいです。

――とは言え、遠藤さんはセンターも任され、グループを背負う中心メンバーの1人です。公式ライバルグループも誕生するという環境でもある中で、今後グループをどう引っ張っていきたいですか?

グループって少しずつ変わっていくものじゃないですか。新しく変化していきながらも乃木坂46ののんびりした優しい空気感は消さないように、ファンの方にずっと好きでいてもらえるようなグループにしていきたいです。そのためには挑戦もあるでしょうし、私自身ももっと積極的になりたいです。

■同期の卒業には「お疲れ様」と背中を押してあげたい

――先日には4期生の北川悠理さん、早川聖来さんが卒業を発表されました。同期の卒業は先輩の卒業とは違った想いがあると思います。

正直、まだ同期から卒業する子が出るとは思っていなかったので、聞いたときは驚きました。あと少しの時間を大事にしたいと思いつつ…そうですね…。やっぱり5年間一緒に頑張った仲間に「お疲れ様」と言って、背中を押してあげたい気持ちが1番強いです。

――乃木坂46として、そして個人として、今後の活動で成し遂げたい目標はありますか?

まず、乃木坂46としてはライブをたくさんしたいです。7月からの全国ツアーでは初めて沖縄に行きますし、コロナ禍でできなかった分、今年はたくさんライブをして、初めての場所にも行って、乃木坂46を近くで見てほしいという思いがあります。

個人としては、やっぱり苦手意識をなくすこと。今回のドラマのお仕事もそうですね。特にお芝居は昔から苦手意識があったんですが、いざ撮影に入ると楽しさをすごく感じます。お芝居は違う自分を見せられるのがいいし、じゅんのカットが公開されたときは、ファンのみなさんから、「ギャップが新鮮。似合ってる」という嬉しい言葉をいただけたので、これからも色々な役に触れて、応援してくださるみなさんに楽しんでいただきたいです。

◆取材・文=鈴木康道

FODオリジナルドラマ「トラックガール」で主演を務める乃木坂46・遠藤さくら/撮影:友野雄