2023年11月3日(金・祝)正午より大阪国際会議場で開催される『世界がん撲滅サミット2023 in OSAKA』(https://cancer-zero.com)。

このたび『クラリベイト・アナリティクス引用賞』受賞によって2020年にノーベル賞候補に浮上した中村祐輔氏の開会式登壇が決定した。

国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所理事長 中村祐輔 氏


中村祐輔氏の功績については今更ご紹介するまでもないが、たとえば同氏はノーベル賞候補として2020年に開催された『日米がん撲滅サミット2020』に対して次のようなメッセージを送っている。

『私は「遺伝的多型マーカーの開発と、その応用による先駆的な研究とゲノムワイドな関連研究への貢献により、個別化がん治療の先駆けとなったことに対して」という、少し長いタイトルで賞を授与されました。
一言でいえば、個々の患者さんの多様性を考慮したオーダーメイド医療の先駆けとなった研究に対する賞です。私が30年以上研究を続けてきた、遺伝子の多様性とその医療への応用で評価されたもので、光栄に思っています。

遺伝子・ゲノム情報に基づくオーダーメイド医療、あるいは、ゲノム医療は、これからの医療の根幹であるにもかかわらず、日本では過小評価され続けた結果、日本は欧米に比して大きく遅れてしまいました。

その遅れの象徴が、がん医療分野における過度な標準化医療・マニュアル化医療です。この賞を契機に、患者さんの間に横たわるがんの多様性に光が当たり、個々の患者さんの個性を十分に知り、その患者さんに最適の治療が提供できるようながん医療が進むことを心から願っております。私も、その日を目指して頑張り続けます。 』

今や新型コロナをはじめとする感染症もゲノム解析なくして対応はできないほど同氏の功績は世界レベルで凄まじいものがある。


また、その一方で同氏はAIホスピタル導入のリーダーとしても知られるが、日本ではAIホスピタルとAI診断を別物として2つに分け隔てているため、こちらも世界から遅れているということである。

中村氏は日本医療界の名門である大阪大学医学部出身であり、若き頃に臨床医として、その腕を磨いた場所が、まさに今年開催となる大阪の地であった。くしくも現在は大阪に拠点を置く国立医薬基盤・健康・栄養研究所理事長として辣腕を発揮している。
ちなみに、この国立医薬基盤・健康・栄養研究所の腸内細菌に関するデータは世界でもトップレベルで、日本の創薬の原動力として期待されている。

かつて中村祐輔氏は2020年のメッセージの中でこう語った。
『技術革新で大きな壁を乗り越えることができる可能性をmRNAワクチンは証明しましたが、これは治らないと考えられているがんも、技術の進歩で治すことができる可能性を示したことでもあります。そして、私の旧友のジョンスホプキンス大学のボーゲルシュタイン教授のグループは抗体を利用したT細胞療法に取り組んでいます。
 大阪では30年以上にわたる技術革新が病気の原因を見つけ、治らない病気を治せるようにしてきた歴史を振り返ると共に、がんを撲滅することが夢ではないことをお話ししたいと思っています。』
 
確かに昨今、米国メモリアル・スローン・ケタリング・がんセンターとイェール大学が直腸がん患者に対する治験で、18人全員のがんが寛解するという驚くべき結果が報告されており、『世界がん撲滅サミット2023 in OSAKA』が標榜するがん撲滅に向けた世界の挑戦が本格的に開始されていることは注目に値しよう。まさに提唱者の中見利男氏や中村氏の予言通りに事態が推移している。

そのうえで同氏は最後にがん患者の皆さんに向けてメッセージをこう力強く締めくくっている。
『皆さん、夢が現実になることを願って、共に闘いましょう!』

大会長 原丈人氏


繰り返すが、制度は人の命を守るためにあるのであって、制度を守るために人の命があるのではない。

もし、人の命を制度が守れなくなったのなら、命を守れるような仕組みに変えればよいのである。すなわち患者ファーストとプレシジョン医療の普及と発展だろう。
 
中村祐輔氏の今後の活躍にさらに期待したい。

なお、『世界がん撲滅サミット2023 in OSAKA』の入場エントリーは大会公式HP(https://cancer-zero.com)より受付中。入場は無料。

配信元企業:世界がん撲滅サミット2023実行委員会

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