コカ・コーラボトラージャパン7月11日、新執行役員SCM責任者兼SCM本部長6月1日に就任した、アンドリューフェレット氏とメディア関係者のラウンドテーブルを都内で開催した。アンドリュー新執行役員は、さまざまな問題に対して迅速に効果的な対応をするとともに、人財育成にも注力すると語った。

アンドリュー氏は、コカ・コーラビバレッジズ南アフリカでサプライチェーンエグゼクティブを担当し、コカ・コーラビバレッジズアフリカの合併に伴うサプライチェーン統合を主導してきた。SABミラーでサプライチェーンエグゼクティブも歴任してきた。

日本では、2020年にコカ・コーラボトラージャパンのインテグレイティッドサプライチェーン統括部長に就任し、製造・物流の戦略ビジネスプラン策定や変革リードに携わった。

アンドリュー氏は、飲料サプライチェ―ンパートナーとして選ばれ続けるために、1つの目的と5つの原則を紹介した。1つの目的は、「100%の品質とサービスを最小コストで提供」すること。5つの原則では、〈1〉すべての従業員をパフォーマンスリーダーとして育成〈2〉ネットワーク、資産、在庫を集約〈3〉調達から顧客までの在庫フロー円滑化〈4〉すべての報告書と意思決定に基幹システムを活用〈5〉あらゆるコストを体系的かつ積極的に削減「低減、撲滅、平準化」―を挙げた。

また、自社の強みについては、製造から販売までの一連の流れである「サプライチェーン」において、世界でも高い水準を持つ商品の品質と消費者に向けたサービスだと語った。また、テクノロジーへの投資が進んでおり、メガDCなど最先端の生産技術を持っていることを挙げた。アメリカの本社をはじめとした他国から視察もあるという。一方、生産から発送までの過程には、まだ効率化の余地があり、そこがビジネスチャンスだとした。

今後については、物流の管理において「地産地消」を意識するとした。それぞれの工場で幅広い商品を製造できるようにすることで、長距離輸送を減らすという。人財に関しては、デジタル化により組織や情報を統合し、働く環境の管理を行いたいとした。アンドリュー氏は、「毎日最善を尽くし、仲間と仕事をすることが楽しい。突然何かを変えるのではなく、日々進化を続けていきたい」と語った。

なお、コカ・コーラボトラージャパンは、日本のコカ・コーラシステムの販売数量の約9割を占め、製造拠点は17工場、営業・物流拠点約300カ所、自販機約70万台、1都2府35県を対象地域としている。

アンドリュー・フェレット氏