貯金を1としたエンゼルスプレーオフ進出の可能性が膨らめば、大谷のトレードは遠のくだろう(C)Getty Images

 スイープを達成し、チームの士気も高まっているようだ。

 エンゼルスは現地時間7月19日(日本時間20日)に本拠地で行われたヤンキース戦に7-3で勝利し、同カード3連勝を飾った。これでオールスター明け6試合を4勝2敗、通算成績を49勝48敗として貯金1を得ることとなった。

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 この日、大谷翔平は「2番・指名打者」で先発出場し、申告敬遠も含め4度、四球で出塁となるなど、前日までの2戦以上に勝負を避けられる打席がみられた。結局、1打数ノーヒットと、連続安打は「7」でストップしている。

 しかし、この日も大谷以外のプレーヤーがそれぞれの持ち味を発揮し、チームを勝利に導いている。初回には3番テーラー・ウォードが大谷を塁に置き、今季11号となる2点本塁打で先制すると、続く2回にも7番ルイス・レンヒーフォの2点本塁打で追加点。さらに3回にも4番ミッキー・モニアクがヤンキース先発サウスポーカルロス・ロドンからレフトへの安打を放ち、四球で出塁の大谷をホームに還すなど、この日も打線がつながりをみせ、効率よく得点を重ねた。

 また、エンゼルス先発チェイス・シルセスも見事なピッチングを披露した。6回途中でマウンドを降りるまで10個の三振を奪い、被安打4、1失点と好投、今季2度目の先発登板で確かな結果を残した。

 2009年7月以来となるヤンキース戦3連勝を成し遂げたエンゼルス。試合後のチーム内からは選手、そして指揮官からも充実の言葉が聞こえているようだ。メジャー公式サイト『MLB.com』では、このゲームの結果を伝えるトピックを配信しており、その中で先制本塁打のウォード、今季初勝利をマークしたシルセス、さらにフィル・ネビン監督のコメントを紹介している。

 記事では、3打点を挙げチームを勢いに乗せたウォードが「うまくいけば、いいオフを過ごして、この気持ちを維持できるかもしれない。本当にエキサイティングだ」と語ったコメントが綴られており、またシルセスも「ゾーン内を攻めることができた。そこでボールの緩急や変化球を組み合わせると、打者のバランスを崩せていた。それがこの試合の鍵だった」と自身の投球を振り返った。

 またネビン監督からも「我々のオフェンスは自分たちの役割を果たしている」と7得点を挙げた打撃陣に称賛の言葉を送っており「あちこちで問題が発生するだろう。しかし、重要なのは、それらのことからどうやって立ち直るかということだ」として、今後の戦いへの意気込みも語ったことを伝えている。

 同メディアは「8月1日のトレード・デッドラインまで勝ち進むごとに、エンゼルスは売り手である可能性が低くなっていく」と後半戦の連勝を称えながら、続けて「そして、スーパースターのショウヘイ・オオタニをシーズン中のロスターに残す可能性はますます高くなっている」として、「二刀流スター」の去就への見込みも示している。

 難敵を3連勝という最高の形で退けたエンゼルスは、1日のオフを挟み、週末から本拠地でパイレーツ戦を迎える。先月の勢いを再び取り戻すべく、ここからの戦いで連勝をさらに伸ばしていきたい。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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