ベガルタ仙台は20日、元クラブ社員による不正行為を報告した。

 今回の発表によると、クラブ社員が約7年半に渡りスポンサー料・チケット代金等、約1166万円の着服とそれに伴う隠蔽行為に及んでいたとのこと。当該者には2023年7月19日付で懲戒解雇処分を科しており、被害額をすでに一括で全額弁済を受けたという。また、刑事告訴は行わない予定であることを明らかにしている。

 今回の件を受けて、ベガルタ仙台はクラブ公式サイトにて「このたび、当クラブの元社員が下記の不正行為を行っていたことが判明いたしました。Jリーグでは、経営において注意する事項として、コンプライアンス事案などの危機の発生を掲げており、株式会社ベガルタ仙台においても、コンプライアンスの徹底に努めてまいりましたが、このようなクラブ全体の信用を大きく損なう事態が生じましたことは極めて遺憾であり、誠に申し訳ございません。日ごろより、当クラブを信頼し、ご支援・お取引をいただいておりますスポンサー、株主、お取引先のみなさまをはじめ、チームを応援いただいておりますファン・サポーターのみなさまに心よりお詫び申し上げます」と声明を掲載している。

 以下、クラブ公式リリース通り。

当クラブ元社員による不正行為について

不正行為の概要
営業担当の50代男性の元社員が、2015年12月から2023年6月までに、現金でお預かりしたスポンサー料・チケット代金等、約1,166万円を着服するとともに、他のスポンサー料の振込金の一部に修正処理を行う等により、着服を隠蔽していたものです。本件につきましては、6月16日に経理担当者が長期未収入金の処理内容をチェックしたことにより判明したものですが、ベテラン社員の虚偽の説明を信用して、事務処理に係るチェック体制が十分に機能していなかったことが、長期にわたる不正行為を生じさせたものと判断しております。内部調査については、外部専門家からの指導に基づいて厳正に実施しており、現時点での被害金額については、すでに一括して全額弁済を受けておりますが、今後新たな被害が判明した場合は、別途弁済を求める予定です。

■人事処分
不正行為を行なった当該者につきましては、2023年7月19日付で懲戒解雇処分といたしました。なお、現時点での被害金額については、既に一括して全額弁済を受けており、また、懲戒解雇という社会的制裁も受けていることを考慮して、刑事告訴は行わない予定です。

■クラブの管理責任について
本件については、既にJリーグに報告を行っており、クラブの管理責任などについては、今後Jリーグから示される判断等を踏まえて真摯に対応してまいります。

■今後の対応
係る不正行為が発生した事実を重く受け止め、内部管理体制の一層の強化を図り、コンプライアンス遵守の更なる徹底、内部事務処理システムやルールの改正およびチェック体制の強化等を実施し、再発防止と信頼回復に向け、全社を挙げて取り組んでまいります。

ベガルタ仙台は20日、元クラブ社員による不正行為を報告