マンチェスター・Uは20日、インテルから元カメルーン代表GKアンドレ・オナナが完全移籍で加入することを発表した。

 マンチェスター・Uが待望の“新守護神”を獲得した。同クラブを巡っては、12年間に渡って正GKを務めたスペイン代表ダビド・デ・ヘアが契約満了に伴い6月末で退団。GKの補強が今夏の急務となっていた。

 発表によると、契約期間は2028年までの年間で、1年間の延長オプションも付随。新天地での背番号アヤックスインテル時代と同じ「24」に決定した。移籍金は明らかになっていないが、イギリスメディア『BBC』によると、移籍金は4380万ポンド(約79億円)に340万ポンド(約6億円)の追加オプションが付随した総額4720万ポンド(約85億円)程度になるという。

 なお、オナナにとっては今回が自身初のプレミアリーグ挑戦。アヤックス時代に共闘し、合計6つのタイトルを獲得したエリック・テン・ハフ監督のもとで、キャリアの新たな章をスタートさせることになった。

 現在27歳のオナナはバルセロナの下部組織出身で、2015年1月にアヤックスに加入。2016-17シーズンにトップチームの正GKに定着すると、その後は公式戦通算214試合に出場し、3度のエールディヴィジ制覇を含む合計6つのタイトル獲得に大きく貢献した。昨年夏にはインテルへの完全移籍を決断。鋭い反応を生かしたセービングと確かな足元のテクニックを武器に定位置を掴むと、昨シーズンは公式戦41試合に出場し、コッパ・イタリアおよびスーペルコッパ・デ・イタリアーナ連覇、チャンピオンズリーグ(CL)決勝進出の原動力となった。

 2016年9月にデビューを飾ったカメルーン代表では、国際Aマッチ通算34試合に出場。正GKとして活躍していたが、昨年のFIFAワールドカップカタール2022終了後に、突如として代表引退を表明した。

 マンチェスター・Uへの加入が決まったオナナは、クラブ公式サイトを通じて次のようなコメントを発表している。

マンチェスター・Uに加入するということは信じられないほどの名誉だ。このような瞬間に到達するために人生を通して懸命に努力して、多くの障害を乗り越えてきた。オールド・トラッフォードでゴールを守り、チームに貢献することは、また素晴らしい経験になるだろう。これは新たなチームメイト、新たな目標のために戦う、僕にとって新たな旅の始まりになる」

マンチェスター・Uには素晴らしいゴールキーパーの歴史があり、僕は今後数年間で自分の遺産を築くために全力を尽くすつもりだ。エリック・テン・ハフと再び仕事ができる機会に興奮しているし、彼がこの偉大なフットボールクラブで果たそうとしている成功の一部を担うのが待ちきれない」

マンチェスター・Uがオナナ獲得を正式発表! [写真]=Getty Images