※本記事は、三井住友DSアセットマネジメント株式会社による寄稿です。

為替

ここ2週間の豪ドルの対円レートは、下落しました。期間前半に発表された中国の6月の財新非製造業購買担当者景気指数(PMI)や物価関連統計が市場予想を下回るなど、中国の景況感の弱さが示されたことから、豪ドルの対円レートは下落しました。また、米国の6月の非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったことや米国の期待インフレ率に関する調査結果を受けて米連邦準備制度理事会(FRB)の高官が利上げサイクルの終了を示唆したことなどから米ドル安・円高となったことも、豪ドルの対円レートの下落に影響しました。米国の6月の消費者物価指数CPI)が市場予想を下回ったことで、豪ドルが上昇する局面もありましたが、期間を通してみると、豪ドルの対円レートは下落となりました。

金利

ここ2週間の豪州3年国債利回りは、低下しました。豪州準備銀行(RBA)は7月4日の金融政策決定会合で政策金利を据え置いたものの、豪州のインフレは依然高水準であることや労働市場はひっ迫しているとの認識を示したことから、利上げ期待が強まり、期間前半の豪州の3年国債利回りは上昇(債券価格は下落)しました。しかし、その後に発表された米国の6月の非農業部門雇用者数やCPIが市場予想を下回ったことから、米国国債利回りが低下し、連れて豪州の3年国債利回りも低下しました。

※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【市場分析】豪ドルが上昇する局面もあったが…2023年7月4日7月18日オーストラリアマーケット動向(三井住友DSアセットマネジメントが解説) 』を参照)。

(2023年7月20日

(※写真はイメージです/PIXTA)