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きのう7月22日(土)は、関東甲信地方で梅雨明けとなりました。梅雨の期間は大体平年並みでしたが、梅雨期間の雨量は東京都心で平年の4割と、かなり少なくなりました。この先、関東地方はしばらく夏空と体温超えの危険な暑さが続く見込みです。関東の水瓶の状況をまとめました。

関東 梅雨期間の雨量 東京都心で平年の4割

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関東甲信地方は、きのう7月22日に梅雨明けとなりました。
今年の梅雨入りは、6月8日ごろ(平年より1日遅く)、梅雨明けは7月22日ごろ(平年より3日遅い)と、梅雨期間は45日(平年:42日)と大体平年並みでした(※)。

梅雨の期間の雨量は、東京都心で107.5ミリと、平年の4割にとどまりました。その他、関東南部を中心に平年の5割程度となっています。一方、関東北部の前橋は平年並み、宇都宮は平年の約1.2倍、水戸は平年の約1.5倍など、平年を上回る雨量となりました。

ただ、梅雨入り前の6月2日~3日は、台風2号と梅雨前線の影響で、東京都心で261.0ミリと、平年6月ひと月分(167.8ミリ)以上の雨がたった2日間でザッと降り、6月の雨量は347.0ミリと平年の2倍の雨が降りました。一方、今月7月の東京都心の雨量合計は30.0ミリ(~23日)、7日~23日まで17日連続で0.5ミリ以上の降水無し。7月の雨量が30ミリ以下となれば、2004年(23.5ミリ)以来19年ぶりということになります(2004年は7月11日~28日まで18日連続で0.5ミリ以上の降水無し)。

※梅雨は季節現象であり、梅雨の入り明けには、平均的に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。なお、梅雨入り・梅雨明けの発表は速報値で、春から夏にかけての天候経過を考慮して再検討され、見直されることがあります。

関東の水瓶は?

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関東の水瓶である、利根川上流9ダムの貯水状況(7月21日0時現在)は、平年より多く90%。関東地域の貯水量1番である矢木沢ダムの貯水量も、89%(7月21日0時現在)となっています。

降水量の状況 過去30日間は平年の5割以下 過去90日間は平年並みか多い

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この冬(2022年12月~2023年2月)は、利根川上流のダム周辺では、冬に降った雪が少なく、例年より雪解け水が少なかったですが、春(3月~5月)の降水量が平年より多かった事、梅雨期間の雨量も平年より多かった事などから貯水率は平年より高くなっています。

7月21日までの降水量をみると、関東地方では30日間合計(6月22日7月21日まで)は平年の5割以下と少ないですが、90日間合計(4月23日7月21日まで)は平年並みか平年の1.2倍以上の所が多くなっています。

再び 体温超えの危険な暑さ続く

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今のところは、関東の水瓶では水不足の心配はなさそうです。ただ、この先は再び夏空と体温超えの危険な暑さが続くとして、気象庁は20日に高温に関する早期天候情報(10年に一度レベルの高温)を発表、きのう22日(土)は「高温に関する情報」を発表しました。関東甲信地方では、あす24日(月)~29日(土)頃にかけて、最高気温が35℃以上となる所が多く、40℃に迫る所もありそうです。熱中症に厳重な警戒が必要です。

また、1か月予報によると、関東地方のこの先1か月の降水量は平年並みですが、気温は平年より高く、一年で一番気温が高い時期に例年以上の猛暑になる予想です。

現時点の利根川9ダムの貯水量は約3億3000万㎥ですが、家庭で一人が1日に使う水の量は、平均214リットル(令和元年度)。関東の人口は4,330万人なので、一日に消費する量は約1000万㎥。雨が降らず猛暑が続いた場合は、1か月程度しかもたない計算になります。今後も、水は大切に使いましょう。

梅雨期間の雨量 東京都心は平年の4割 再び体温超えの危険な暑さ続く 関東の水瓶は