昨年秋の「BBCプロムス・ジャパン」公演や、今年の「ラ・フォル・ジュルネ2023」への出演などによって、その評価がうなぎ登りの「東京21世紀管弦楽団」が、猛暑の東京で8回目の定期演奏会を開催する。

そのメインプログラムに置かれた作品が、メンデルスゾーンの劇音楽『夏の夜の夢』というのも実に楽しい。「序曲」、「スケルツォ」、「間奏曲」、「夜想曲」に、名高い「結婚行進曲」が披露される今回のコンサートは、早熟の天才メンデルスゾーンの凄さを体験するのにピッタリ。なにしろ、17歳で書き上げた「序曲」の美しさに感動したプロイセン国王からの命令によって、17年後に続きを書いて完成させたというこの作品。まったく違和感なく聴けてしまえるところがメンデルスゾーンの素晴らしさ。聴けば猛暑を一瞬忘れるほどの清涼感に満ちた音楽だ。

コンサートの後半にカップリングされたベートーヴェン交響曲第6番『田園』の清々しさとともに、納涼&除湿効果抜群の時間となりそうだ。ちなみにメンデルスゾーンの劇音楽『夏の夜の夢』は、かの“国民的人気者”ドラえもんの、映画『ドラえもんのび太の銀河超特急』にも使われている人気曲。映画を見た方は、映画のシーンを思い出しつつ生演奏の迫力に浸ってほしい。

東京21世紀管弦楽団 第8回定期演奏会

8月12日(土) 14時開演
東京芸術劇場 コンサートホール

■チケット情報
https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2310254

指揮:浮ヶ谷孝夫
演奏曲目
メンデルスゾーン:劇音楽「夏の夜の夢
~序曲、スケルツォ、間奏曲、夜想曲、結婚行進曲
ベートーヴェン交響曲第6番 へ長調 作品68「田園」

https://www.21phil.jp