ビジャレアルは25日、ライプツィヒからノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートを完全移籍で獲得したことを発表した。

 2022-23シーズンはレアル・ソシエダの攻撃陣をけん引した大型ストライカーが、ビジャレアルへ電撃移籍を果たすこととなった。クラブの発表によると、契約期間は2028年6月30日までの5年間。移籍金は公表されていないものの、スペインメディア『マルカ』によると、移籍金は800万ユーロ(約12億円)ほどの見込み。ボーナスも含めると総額1000万ユーロ(約16億円)と報じられている。

 セルロートは1995年12月5日生まれの現在27歳。身長195cmと体格に恵まれた大型ストライカーとして知られている。母国のローゼンポリでプロキャリアをスタートさせると、その後はボテ・グリムト、フローニンゲンクリスタル・パレスなどのクラブでプレートラブゾンスポルに在籍していた2019-20シーズンにはスュペル・リグトルコ1部)全34試合にスタメン出場し、24ゴールを挙げて得点王に輝いた。2020年夏にライプツィヒへ完全移籍したものの、ブンデスリーガ29試合出場5ゴールという成績で終了。期待されていたパフォーマンスを発揮できず、シーズン終了後にレアル・ソシエダレンタル移籍した。

 2021-22シーズンは公式戦44試合のピッチに立って8ゴールをマーク。シーズン終了後に1年間のレンタル移籍期間延長が発表されると、2022-23シーズンには公式戦46試合に出場して16ゴールを挙げていた。シーズン前半戦は日本代表MF久保建英とコンビを組み、レアル・ソシエダの“凹凸コンビ”として活躍。ラ・リーガに限定しても12ゴールを記録し、レアル・ソシエダにとって10シーズンぶりとなるチャンピオンズリーグ出場権獲得に大きく貢献した。

 また、フローニンゲンプレーしていた2016年5月にはノルウェー代表デビュー。同国代表チームでは“怪物”アーリング・ハーランドの存在によってウイングプレーすることも少なくはなく、これまでに通算49試合に出場して16ゴールを挙げている。

 2022-23シーズンシーズン終了後には保有元のライプツィヒ復帰していたものの、今月20日には移籍交渉のためトレーニングキャンプへの不参加が発表。交渉先は明かされていなかったものの、レアル・ソシエダへの移籍が有力だと報じられていた。レアル・ソシエダのSD(スポーツディレクター)を務めるロベルト・オラべ氏がは最優先の補強対象だと公言しており、選手自身も残留に前向きな姿勢を示していたものの、最終的には“ライバル”のビジャレアル入りが決定。ビジャレアルは今夏のマーケットでセネガル代表FWニコラス・ジャクソンチェルシーへと移籍しており、同選手の後釜としてセルロートは“イエローサブマリン”の一員となった。現地時間の26日よりトレーニングに合流することが明かされている。

 2022-23シーズン、ビジャレアルラ・リーガを5位でフィニッシュ。今夏の移籍市場ではセルタを退団した元スペイン代表MFデニス・スアレス、ブラックバーンを退団したチリ代表FWベン・ブレレトン・ディアスらをフリーで迎え入れたほか、昨季途中よりレンタル移籍加入していたスペイン人MFラモン・テラッツの買い取りも決定。セルロートはビジャレアルにとって今夏6人目の新戦力となった。

【動画】ビジャレアルユニフォームを身に纏ったセルロート

レアル・ソシエダのストライカーがビジャレアルへ移籍決定 [写真]=Getty Images