トヨタのノア& ヴォクシー、ホンダ ステップワゴンの激烈ライバルに続く第3弾、 6代目日産セレナの本命といえるe-POWERが遂に登場

「国民的ミニバンバトル最終章!?」セレナe-POWERの意外なる3つのアドバンテージとは?【小沢コージの遊べるクルマ】の画像一覧

MonoMax本誌にて好評連載中の「小沢コージの遊べるクルマ」では、自動車ジャーナリスト小沢コージさんが、ただの移動手段として使うだけではもったいない、遊びたくなる魅力を秘めたおすすめの1台を紹介しています。

今回は大人気ミニバンの中でも「みな似ているようで個性ありまくり!電動感の楽しさ、3列目の愛なら絶対セレナ」と小沢さんがおすすめする日産セレナを取り上げます。

セレナの家族愛は他にないレベルかも?

似ているようで個性ありまくりな国産ミニバン昨年小沢はこう断言しました。今年にかけて日本は“ミニバンの年”になる!と。昨年1月に箱型ミニバン人気トップのトヨタのノア&ヴォクシー、5月に先駆者ホンダ ステップワゴン、11月に日産セレナが登場し、今年春にハイブリッドセレナeーPOWERが追加されたからです。他にもコンパクトなシエンタ、ラージなアルファードまで登場してまさに国内ミニバンマーケット大爆発! 中でも最初の3台は常にミニバン販売ランキング上位を争う猛者。激烈バトルを繰り広げること間違いナシです。

今回いよいよ最後発セレナeーPOWERの実車に乗れましたが3者は似ているようでかなりの違いありです。プラットフォームから一新、安全機能の安心降車アシストなど新しさやハイテク山盛りのノアヴォクに対し、ステップワゴンはボディ骨格こそ旧型譲りながらも高級感やシリーズハイブリッドの力強さが段違い。比べて新型セレナは一見床が高めで骨格は旧型譲りなのですが、他にはないアドバンテージも多いのです。

筆頭はボディデザイン。トヨタ勢が明らかに顔ヂカラ重視でワイルド系に走り、ホンダがシンプルなクリーン系に張ったのに対し、セレナは敢えて中間。自慢のVモーショングリルをLEDで表現して、今まで以上に押し出し感を強調しつつもトヨタほどのオラオラ感はなし。いいとこ取りを狙ってます。

同時にサイズ戦略でも競合と露骨に違う戦略を打ち出し、標準ボディは5ナンバーサイズをキープ。エアロボディのハイウェイスターVでも全幅1.715mとノアヴォクの1.73m、ステップワゴンの1.755mより確実に狭い。逆に存在感では薄まる傾向にありますが、家族の運転し易さを考えると小さいに越したことナシ。ある意味、一番奥様に優しいのはセレナかもしれません。

ハイブリッドトヨタは独自システムで、ホンダと日産はエンジンをほぼ発電専用として使うシリーズハイブリッドなので似てるようですが違いあり。実は三つ巴の個性のぶつかりあいなのです!

遂に先進プロパイロット2.0を装備! 話題の全車速ハンズオフがすごすぎる

先代同様に2Lガソリンとシリーズハイブリッドのe-POWERを選べる先代同様に、2Lガソリンとシリーズハイブリッドのe-POWERを選べるセレナだが特に進化した後者がすごい。1.4L直3ガソリンをe-POWER専用に新開発し、静かになった上、2000回転付近で効率よくパワーを発揮。モード燃費ではライバルに負けるが、実燃費は高速域でも時にリッター20㎞超え。

最上級ルキシオンに備わるプロパイロッ ト2.0がすごくて制限速度内の全車速で両手バナシのハンズフリー運転可能加えて先進安全のプロパイロット1.0を全車標準装備し、最上級ルキシオンに備わるプロパイロット2.0がすごくて制限速度内の全車速で両手バナシのハンズフリー運転可能。地図情報等が揃っている高速のみだがラクチンこの上なし!

競合の中で唯一の5ナンバー標準ボディを採用、エアロでも15㎜増で扱いやすさは一歩上

顔つきは人の好みとはいえ、セレナはオラオラ系のノアヴォクとクリーン系のステップワゴンのちょ うど中間でいいとこ取り顔つきは人の好みとはいえ、セレナオラオラ系のノアヴォクとクリーン系のステップワゴンのちょうど中間でいいとこ取り。

新型の標準ボディは全幅1.7m弱でエアロボディでも全幅は1715㎜と絶妙に狭めでラク片やボディサイズは明らかに有利で、新型の標準ボディは全幅1.7m弱で完全に5ナンバーサイズ内。扱いやすさではライバルを確実に上回り、エアロボディでも全幅は1.715㎜と絶妙に狭めでラク。特に狭い道で運転の苦手な女性が乗ることが多いご家族に関してはセレナがおすすめ! 

フロント前下がりボディデザインで視界的にも解放感があっていいフロント前下がりボディデザインで視界的にも解放感があっていい。

自転車も載せやすい7~8人乗りシートに広い3列目とガラスハッチはやっぱり便利

最上級グレード、ルキシオンの1列目シート競合にはないセレナのすごさは、ルキシオンを除いて選べる7~8人乗りの変幻自在シート。

ルキシオンを除いて選べる7~8人乗りの変幻自在シート。2列目中央の動かせるマルチセンターシートがすごい2列目中央の動かせるマルチセンターシートがすごい。

3列目はスペースが競合比で一番広い上に唯一シートスライドが付いている3列目シートを跳ね上げたときの自転車の固定もしやすく、オマケに3列目はスペースが競合比で一番広い上に唯一シートスライドが付いている。

ガラス部のみ開くガラスハッチが便利で、後ろを駐車場の壁にほぼピッタリ付けても荷物の出し入れができる一方バックドアに電動開閉は付かないがその分、ガラス部のみ開くガラスハッチが便利で、後ろを駐車場の壁にほぼピッタリ付けても荷物の出し入れができる。3列目の優しさではセレナ

似ているようで個性ありまくりな国産ミニバン

日産セレナ e-POWER ¥3,198,800~

日産流箱型ミニバンで原点は1991年バネットセレナ。99年の2代目から初代ステップワゴンに対抗しFF化。以降、質感の高さや3列目の広さ他、アドバンテージを生かして一時はノアヴォク超えも。先代からいち早く先進安全のプロパイロットやマイチェンでe-POWERも搭載!!

スペック
●全長×全幅×全高=4,765×1,715×1,885mm ●車両重量=1,850㎏ ●エンジン=直列3気筒DOHC ●総排気量=1,443cc ●エンジン最高出力=72kW(98PS)/5,600rpm ●エンジン最大トルク=123N・m(12.5kgm)/5,600rpm ●モーター最高出力=120kW(163PS) ●モーター最大トルク315N・m(32.1kgm) ●燃料消費率(WLTCモード)=18.4㎞/L ※数値はe-POWER ルキシオン(7人乗り)

愛情あふれる独自の視 点でクルマを語るバラエ ティ自動車ジャーナリスト、小沢コージさん

小沢コージ
愛情あふれる独自の視点でクルマを語るバラエティ自動車ジャーナリスト。雑誌を中心にWebなどにも多数寄稿。2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員も務める。

取材・文/小沢コージ 写真提供/日産自動車

「国民的ミニバンバトル最終章!?」セレナe-POWERの意外なる3つのアドバンテージとは?【小沢コージの遊べるクルマ】