株式会社徳間書店 (本社:東京都品川区上大崎 代表取締役社長:小宮英行)は、作家・赤松利市さんの新作長篇小説『救い難き人』https://www.tokuma.jp/book/b630745.html) を7月29日(土)に発売することをお知らせ致します。

『救い難き人』(赤松利市/著)

怪物が、生まれる――。

巨大産業「パチンコ」。

金に魅せられ、男たちは狂乱する。

路上生活から62歳で作家デビューへ。

最後の無頼派作家・赤松利市の到達点。

母が殺された。

父の手によって――。

マンスは、父・ヨンスクによって母が殺された14歳の夜を忘れない。

父は事故だと言い張るが、マンスは信じない。

心に誓った。父を許さない、と。

決意したマンスは、先輩・井尻の「助言」に従い、父が経営するパチンコ店に見習いとして就職する。

父は、姫路市内でチェーンを展開するパチンコ長者になっていた。

社長の息子であることを隠しながら下働きをするマンスには、ある計画があった。

父を地獄に叩き落とす、凄烈な計画が――。

パチンコ店を舞台に、金に魅せられた怪物たちの騙しあいが始まった。

「激レアさんを連れてきた。」出演で話題沸騰!

  • 著者コメント

私の作品に通底するテーマは差別と貧困、色と欲です。特に『救い難き人』では心無い差別が人を怪物にしてしまうという観点から物語を紡ぎました。怪物になった者にではなく、怪物を生んだ社会に対するアンチテーゼを書きました。

渾身の叫びをどうぞお愉しみください。

  • 著者プロフィール

赤松利市(あかまつりいち)

1956年香川県出身。除染作業員を経て、第1回大藪春彦新人賞を「藻屑蟹」にて受賞。その後、初長篇『鯖』を発表。『犬』にて第22回大藪春彦賞を受賞。その他の著書に『らんちう』『藻屑蟹』『ボダ子』『純子』『女童』『アウターライズ』『白蟻女』『風致の島』『隅田川心中』『饗宴』『エレジー』『東京棄民』やエッセイ『下級国民A』がある。

  • 書誌情報

装幀:川名潤

タイトル:救い難き人
著者:赤松利市
定価:2420円(税込)
判型:四六判並製
ページ数:472ページ
発売:2023年7月29日(土)
ISBN:978-4-19-865615-7
徳間書店https://www.tokuma.jp/book/b630745.html
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4198656150

【初出情報】

週刊「アサヒ芸能」2021年3月号11日号~2022年1月13日号。

単行本化にあたり、加筆修正しました。

  • 著者既刊1.――デビュー作(第1回大藪春彦新人賞受賞作)

カバーデザイン:渋澤弾

タイトル:藻屑蟹(もくずがに)
著者:赤松利市
定価:704円(税込)
判型:徳間文庫
ページ数:256ページ
刊行年:2019年3月
ISBN:978-4-19-894447-6
徳間書店https://www.tokuma.jp/book/b493527.html
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4198944474

一号機が爆発した。原発事故の模様をテレビで見ていた木島雄介は、これから何かが変わると確信する。だが待っていたのは何も変わらない毎日と、除染作業員、原発避難民たちが街に住み始めたことよる苛立ちだった。六年後、雄介は友人の誘いで除染作業員となることを決心。しかしそこで動く大金を目にし、いつしか雄介は…。満場一致にて受賞に至った第一回大藪春彦新人賞受賞作。

馳星周、今野敏ら選考委員が驚倒した圧巻の原稿は、著者自らが原発除染作業員として体験した闇が生みだしたものだった……。

  • 著者既刊2.――初の長篇作品

カバーデザイン:水戸部功

タイトル:鯖(さば)
著者:赤松利市
定価:847円(税込)
判型:徳間文庫
ページ数:464ページ
刊行年:2020年7月
ISBN:978-4-19-894571-8
徳間書店https://www.tokuma.jp/book/b517314.html
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4198945713

発表時62歳、住所不定、無職。
文学界を席巻する小説家の原点が待望の文庫化!

長篇デビュー作にして第32回山本周五郎賞候補作。

紀州雑賀崎を発祥の地とする一本釣り漁師船団。かつては「海の雑賀衆」との勇名を轟かせた彼らも、時代の波に呑まれ、終の棲家と定めたのは日本海に浮かぶ孤島だった。日銭を稼ぎ、場末の居酒屋で管を巻く、そんな彼らに舞い込んだ起死回生の儲け話。しかしそれは崩壊への序曲にすぎなかった――。破竹の勢いで文芸界を席巻する赤松利市の長篇デビュー作、待望の文庫化。(解説・吉村萬壱)

カバーデザイン:高柳雅人

タイトル:犬
著者:赤松利市
定価:902円(税込)
判型:徳間文庫
ページ数:480ページ
刊行年:2023年1月
ISBN:978-4-19-894818-4
徳間書店https://www.tokuma.jp/book/b619170.html
【Amazon】https://www.amazon.co.jp/dp/4198948186

選考委員満場一致
大藪春彦賞受賞作


ドライブ感が並大抵ではない―大沢在昌
圧倒的な熱量とぎらぎらした体臭―黒川博行


大阪でニューハーフバー「さくら」を営む桜は63歳のトランスジェンダーだ。23歳で同じくトランスジェンダーの沙希を店員として雇い、慎ましくも豊かな日々を送っていた。そんなある日、桜の昔の男・安藤勝が現れる。今さらと思いながらも、女の幸せを忘れられない桜は、安藤の儲け話に乗ることを決意。老後のためにコツコツと貯めた、なけなしの1千万円を用意するが……。鬼才が放つ、狂乱の疾走劇。第22回大藪春彦賞受賞作。

ロードノベルにしてハードボイルドの極北!

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