アヤックス所属のガーナ代表MFモハメド・クドゥスに対し、プレミアリーグの複数クラブが関心を寄せているようだ。27日、『インディペンデント』や『メトロ』など複数のイギリスメディアが伝えている。

 現在22歳のクドゥスは2020年夏にノアシェラン(デンマーク)からアヤックスに加入した。徐々に頭角を表すと在籍3年目となった昨シーズンは、攻撃的MFや右ウイング(WG)、センターフォワード(CF)を主戦場に公式戦42試合に出場。キャリアハイとなる18ゴール7アシストをマークした。また、ガーナ代表ではここまで国際Aマッチ通算24試合に出場し7ゴールを記録。昨年のFIFAワールドカップカタール2022では、2ゴールを挙げるなど存在感を放った。

 クドゥスとアヤックスとの現行契約は2025年6月末まで。クラブは攻撃の中心的役割を担う同選手の慰留に向けて、今年4月に1年間の契約延長オファーを提示した模様。しかし、同選手はこれを拒否し、今夏の移籍市場でのステップアップを望んでいるとも報じられている。

 そんなクドゥスにかねてから関心を寄せているのがチェルシーマウリシオ・ポチェッティーノ新監督が就任した同クラブは、今夏に退団したドイツ代表FWカイ・ハフェルツ(アーセナル)やアメリカ代表FWクリスティアン・プリシッチイングランド代表MFメイソン・マウントらに代わる攻撃的な選手の補強を検討しているとのこと。すでにアヤックスとの交渉がスタートしており、クドゥス本人とは個人合意に近付いているとも報じられている。アヤックスの推定評価額は4000万ポンド(約71億円)程度と見られているが、今夏の移籍市場で多くの戦力を売却したこともあり、チェルシーはこれを上回る金額を提示することが可能だという。

 また、“ロンドンのライバル”アーセナルもクドゥスの動向を注視しており、具体的な交渉に乗り出す可能性があるようだ。今夏の移籍市場では、既に推定総額2億800万ポンド(約372億円)を支出した同クラブだが、チームを率いるミケル・アルテタ監督はさらなる補強を希望している模様。前線の複数ポジションで起用可能なクドゥスの名前も、獲得候補のリストに含まれているようだ。しかし、アーセナルが同選手にオファーを提示するためには、既存戦力の売却が必須になると各メディアは指摘。複数名の放出によって資金が得られた場合にのみ、アーセナルはクドゥスの獲得に乗り出すと見られている。

 なお、現時点ではチェルシーが獲得競争でアーセナルを先行している模様。ブライトンマンチェスター・Uからの関心も噂されているクドゥスだが、果たして新シーズンはどのクラブでプレーすることになるのだろうか。今後の動向に注目が集まる。

アヤックスで活躍中のクドゥス [写真]=Getty Images