累計発行部数9900万部を記録する原泰久の漫画「キングダム」を原作とした実写映画シリーズの第3弾『キングダム 運命の炎』の公開初日舞台挨拶が7月28日TOHOシネマズ六本木ヒルズで開催され、山崎賢人吉沢亮大沢たかお清野菜名岡山天音、片岡愛之助、佐藤信介監督が登壇。入場時に熱いハグを交わした山崎と吉沢が、「『キングダム』と出会えたことは運命」と息ぴったりに胸の内を明かした。

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中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く少年・信(しん・山崎)と、中華統一を目指す若き王・嬴政(えいせい・吉沢)を壮大なスケールで描く本作。シリーズ3作目となる本作では、原作屈指の心を揺さぶるエピソード「馬陽の戦い」と「紫夏編」を描く。28日より全国510館で公開となり、15時時点で、2019年に公開された『キングダム』(興行収入57.3億円)対比175%、2022年公開の『キングダム2 遥かなる大地へ』(興行収入51.6億円)対比124%を記録。シリーズ史上ナンバーワンを狙える大ヒットスタートを切った。

前作で武功を上げ百人将へ昇格し、天下の大将軍への第一歩を踏み出した“飛信隊”の隊長である信を演じた山崎は、前々作と前作を振り返りながら「たくさん愛してもらったからこそ、本作をまた観ていただける。本当にうれしく思います」と挨拶。「作品を重ねるごとに新たなキャストの方も加わって、『キングダム』の魅力がどんどんいろいろな側面から見えてきて、いろいろな伝え方ができるんだ、どんな人にも響くんじゃないかと思えることがたくさんある。宣伝をさせてもらっている期間中にも発見があって、『キングダム』の魅力は計り知れないなと思いました」と力強く語った。

この日は映画のタイトルとかけて、運命や炎にまつわるトークが繰り広げられた。山崎は「『キングダム』という作品に出会えて、信という役を演じられるというのが、運命なのかなと思います」としみじみ。すると吉沢も「一緒です。嬴政をやれたこと」とうなずき、「この作品(原作)は、お話をいただく前から大好きで読ませていただいていた。やるなら嬴政をやりたいなと勝手に思っていた。この作品にすごく成長をさせていただいたなという思いもありますので、嬴政、『キングダム』をやれたこと(が運命)」と思いを巡らせた。

王騎(おうき)将軍役の大沢は、「王騎と自分はキャラクターが違いすぎて、ほぼ人間じゃないくらいの役なので」と王騎の存在感について触れ、会場も大笑い。「さすがにこれは運命じゃないだろうと思って、知人に『なんでこの話が来たんだろう』と言ったら、『唇じゃない?』と。唇が厚いからなのかと思って」と分析しながら、「でもこうやって3作目も参加させていただいて、この場に来ると運命とご縁を感じる。このメンバーとは世代も性別も違うけれど、一緒に同じことを思ってここに立っていることにすごく運命感じるし、すごくうれしい」と本シリーズを共に歩んできた共演者たちへの愛を口にした。

「以前、前世が剣舞者だと言われたことがある」というのが剣の達人である羌瘣(きょうかい)役の清野で、「それを聞いた時にはこの作品が決まっていたので、鳥肌が立った。自分はこの役をやるために生まれてきたのかなと思うくらい、羌瘣という役に運命を感じました」と告白。尾平(びへい)役の岡山は、「街を歩いていると、僕もたまに声をかけていただくことがある。『岡山天音さんですよね。今日、山崎賢人くんの作品を観ました』『山崎くんのこういうところが好きなんです』って」と旧知の仲である山崎について、ファンから熱心に語られることがあるという。「賢人ファンの、賢人愛の炎を感じています」と話し、山崎と会場の笑いを誘っていた。馮忌(ふうき)役の愛之助は「歌舞伎の舞台が先々決まっていたので、(キングダムに)出られないかもしれないということがあった。神頼みをして、いろいろな神社に手を合わせました。そうしたらお話が戻ってきたので、運命だったのかなと思います」と目尻を下げていた。

それぞれが熱い作品ができたことに自信をみなぎらせていたが、最後に山崎は「自分自身の人生と照らし合わせながらやれる役ってなかなかなくて。『キングダム』と信に、自分はかなり力をもらっている。信がみんなに支えられて隊長として突き進んでいけるように、自分も自分の力だけではここに立てていないと思う」と周囲に感謝。「たくさんの人の力があって、『キングダム』というとてつもない作品ができている。皆さんにも熱くなって、楽しんでいただけたら」と呼びかけ、大きな拍手を浴びていた。

山崎賢人の「崎」は「たつさき」が正式表記

文/成田おり枝

山崎賢人&吉沢亮、『キングダム 運命の炎』初日に熱いハグ!