ウォードが受けた死球に一時球場は騒然となった(C)Getty Images

 目指すプレーオフ進出に向け、まっしぐらなエンゼルスに心配な事態が起こった。

 現地時間7月29日(日本時間30日)に敵地で行われたブルージェイズ戦の5回。0-0の一死満塁で迎えた打席に入ったテーラー・ウォードは相手先発、アレク・マノアのカウント2-0からの3球目、92マイル(約147キロ)の高速シンカーが内角高めに入り、よけきれなかった。

【動画】球場を騒然とさせた、5回にウォードがマノアから顔面に死球を受けた場面

 顔面を直撃し、そのままうずくまるとすぐさまベンチからはチームドクターも駆けつけたが、顔面からは鮮血が流れるなど一時球場を騒然とさせた。ウォードは流血した顔面をタオルで押さえながらカートに乗せられ、そのまま球場裏に引き上げた。その後、病院に直行した。

 このシーンには塁上にいた大谷翔平も心配そうな顔を隠せなかった。この日の試合で4番に入ったウォードは後半戦に入って調子を上げ、27日のタイガース戦でも1試合2発を放っていたばかり。チームではマイク・トラウトを筆頭にアンソニー・レンドンなど故障者が続出しているとあって、ウォードまで欠くことになれば、いよいよチームの戦いは厳しいものとなりそうだ。

 試合後のフィル・ネビン監督もすぐに病院に駆けつけるとし、ウォードに関しては多くの精密検査を行うとした。

 負傷者が出たこの日の戦いにはMLB公式サイトのレッド・ボリンジャー記者も試合の様子を伝えた上でウォードの負傷退場に関してエンゼルスの「最もホットな打者の一人」を失うことで、目指すプレーオフ進出に向け、「物事を悪化させる」とチーム内に与える影響を危惧した。

 同サイトに掲載された記事内ではぶつけたマノアの「私は本当に最悪の気分です」と反省のコメントも記されている。

 ボリンジャー記者はさらにウォードがこのまま離脱するようであれば、外野手の層がさらに薄くなることで下から選手をあげる必要性についても言及。

 チームは目指すプレーオフ進出に向け、大事なブルージェイズとの試合をこの日も1-6と落とし、連敗とした。大谷は2四球と勝負を避けられる場面も目立ってきている。次々襲い掛かる困難にチーム一丸となって立ち向かうしかなさそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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