最近の試合では勝負を避けられる場面が目立つ大谷(C)Getty Images

 エンゼルス大谷翔平は現地時間7月29日(日本時間30日)、敵地で行われたブルージェイズ戦に「2番・指名打者」で先発出場。2打数1安打、2四球1死球となった。

 最近の試合では勝負を避けられる場面が目立つ大谷にとってもどかしい展開がこの日も続いた。

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 0-0で迎えた5回一死二塁で大谷が打席に入るとブルージェイズベンチは迷わず申告敬遠を指示。6回二死一、三塁の場面でも同様に申告敬遠とされ、これでリーグ最多の64四球を記録した。

 2021年後半も同様の現象が起きたが、現在のチームでは主砲のマイク・トラウトが離脱中。現在39本塁打をマークとキング独走のユニコーンさえ抑えておけばと、敵チームが考えるのは自然のことともいえる。

 大谷はそれでも3回先頭の場面では右腕アレク・マノアのシンカーをセンターへ運び二塁打をマーク。一方、好機に勝負を避けられたことで得点力を欠いたチームは1ー6と敗れた。

 大谷のコンディション面も心配されている。試合前まで2試合連続で試合途中にけいれんを起こし、途中交代していた大谷はこの日の試合も「2番・指名打者」として先発し、フル出場を続けた。

 最近では前出のように歩かされる場面も増えているが、塁に出れば俊足を生かして次の塁を狙うとあって、試合に出続けている限り、体を休ませる時間は限られている。フィル・ネビン監督はあくまで本人の意思を尊重する姿勢を見せているが、28日(同29日)の試合でけいれんを起こしたふくらはぎといえば、左足の強い蹴りで本塁打を量産している大谷の『生命線』ともいえる大事な箇所。肉離れなどを発症するとクセになる可能性もあるため、慎重にコンディションを見極める必要がある。

 27日(同28日)のタイガース戦ではダブルヘッダー1試合目で完封勝利、2試合目で2発を放つなど史上初の快挙も成し遂げた。今やメジャー全体にとっても「至宝」といえる存在になっただけに、大きな故障を招くような事態は避けるべきとの声も上がり始めた。

 この日の試合では後半戦好調だった主力のテーラー・ウォードが顔に死球を受けて、途中で退くアクシデントもあった。悲願のプレーオフ進出のために大谷がはやる気持ちも理解できるが、ここは首脳陣も勇気を持って積極的休養を促す必要も今後出てきそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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