大ヒットスパイシリーズの最新作『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』。あっと驚かせるアクションや新技術が詰め込まれた本作だが、フラッシュバックシーンにジュリア・ロバーツを登場させる案があったようだ。

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 Varietyによると、本作でメガホンを取ったクリストファー・マッカリー監督が、この度ポッドキャスト『The Empire Spoiler Special Film Podcast(原題)』に出演し、ジュリアを新技術で若返らせて登場させるアイデアがあったことを明かした。

 劇中、イーサンの過去をフラッシュバックするシーンがさまざまなタイミングで散りばめられているが、当初監督には、VFXの新技術を用いてキャストを若返らせ、冒頭により長いシーンとして使おうというアイデアがあったそうだ。

 「よし、このシーンを作るなら、1989年のトムにしよう。ブライアン・デ・パルマが監督した第1弾より前に、メガホンを取る予定だったトニー・スコットが作ったように見せるんだ。あの時代の雰囲気を再現するぞ、と話し合った」。

 「1990年に公開されたトム主演、トニー・スコット監督の『デイズ・オブ・サンダー』を観て、そのスタイルを確認した。トニー・スコットが撮ったら、どんな感じだったろう、誰が出演していただろうと考えたよ。当時の清純派女優、1989年ブレイクしていた若手女優は誰だったかと振り返ってみた」とマッカリー監督。

 「すると『ミスティック・ピザ』が思い浮かんだ。『なんてこった、ジュリア・ロバーツだ! このシーンに登場する若い女性は、『プリティ・ウーマン』より前のジュリア・ロバーツだ!』と思い浮かんだんだ」と振り返る。

 このアイデアを実現だせるためには、小さな役のために出演してくれるようジュリアを説得するほかに、ジュリアとトム、悪役のイーサイ・モラレスらをVFXで若返らせる必要があった。

 若返り技術は、ハリソン・フォード主演の『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』でも使用され話題になったが、マッカリー監督は、トムほど顔を良く知られたスターに使用すると、逆に観客の集中力を削ぐことになるのではないかと懸念したそうだ。またほかにも、予算面での問題もあった。

 本作では、走る機関車を舞台に手に汗握るアクションが繰り広げられるが、「ジュリアのギャラ問題の前に、若返り技術の費用が問題になった。2人一緒に撮影、もしくは3人一緒に撮影したとなると、列車のシーンより高額になることがわかった」とコメント。予算の都合もあり、諦めたことを明かしている。

『ミッション:インポッシブル』監督、最新作にジュリア・ロバーツを登場させたかった (C)AFLO