元SPEEDメンバーで自民党の今井絵理子参院議員が大炎上中だ。

 問題になったのは7月30日夜、SNSにアップした自民党女性局に所属する女性議員ら38人による「フランス観光記念写真」の数々だった。

「研修旅行」名目でパリを訪れたのだが、猛批判を受けて、今井氏は反論を展開。

フランス少子化対策や子育て支援などの視察や意見交換をさせていただきます。海外研修に対して、『公金を使って無駄だ』という指摘もありますが、無駄な外遊ではありません。旅費についても党の活動ですから党からの支出と、参加者の相応の自己負担によって賄われています」

 あくまで「5年毎に行われている自民党女性局恒例の視察旅行」と主張したが、その海外研修の成果としてアップしたのが、育児支援とは何の関係もないヴェルサイユ宮殿内でSPEED時代のようなアイドル立ちで決めた記念写真。おまけに政党助成金=税金という認識もないバカっぷりまで晒した。

 今井氏が悪質なのは「記念写真」をアップする前に、国会議員の自分に向けられる批判は全部、誹謗中傷であるかのような印象操作をしていたことにある。

 自身のSNSに送られた誹謗中傷のDMを添付して、次のように投稿し、フランス旅行に対する批判を牽制していた。

「私は残念ながら何を言われても、死ぬことはありませんが、世の中にはその言葉に悩み、苦しみ、思い詰める人もいます。SNSの発信には気をつけなければいけないですね。世の中にはその言葉に悩み、苦しみ、思い詰める人もいます。SNSの発信には気をつけなければいけないですね」

 沖縄の保守系市議会議員が言う。

「沖縄は現在も新型コロナ医療崩壊が続いています。国会議員でなくても、宮崎出身のタレント、紗栄子さんは南九州や奄美に甚大な被害が出た7月初旬の豪雨に、私財を注ぎ込んで被災地支援をしてくれました。今井さんが見るべきはヴェルサイユ宮殿でなく、故郷沖縄の小児医療現場。タレントへの誹謗中傷は許されないが、タレント議員の今井さんへの政治批判が嫌なら、参議院議員を今すぐ辞めればいい。芸能人の方がよほど高額納税した上で、社会貢献していますよ」

 事実、自身がネット誹謗中傷の被害者であるかのような今井氏の投稿には、24時間以内に約6000本の反論が寄せられた。

 同郷の沖縄出身ryuchellが亡くなる前に誹謗中傷から守ることもしなかった今井氏こそ、都合のいい時だけネット中傷で心を病んだ人達を政治利用している、と思われても仕方ないだろう。

(那須優子/医療ジャーナリスト)

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