エレベーターの誤作動による怪我や死亡する事故は世界中で絶えないが、このほどメキシコの病院に入院していた6歳の少女が、エレベーターの誤作動により死亡した。病院によると、エレベーターのメンテナンスは外部の業者に委託していたという。英ニュースメディア『The Mirror』などが伝えている。

メキシコユカタン半島に位置するプラヤ・デル・カルメンの病院で現地時間7月11日、6歳のアイタナちゃん(Aitana)がエレベーターの誤作動により亡くなった。当時のアイタナちゃんは、蚊によって媒介されるデング熱を発症し、同病院に入院していた。

メキシコの日刊紙『PorEsto』によると、アイタナちゃんは亡くなる前日の10日午後11時30分頃、ストレッチャーに乗せられて医療スタッフによりひとつ上の階に移動することになった。そして、アイタナちゃんを乗せたストレッチャーがエレベーターに乗ろうとしたところ、突然上昇したという。

アイタナちゃんは脚がエレベーターの外に出たまま、ストレッチャーごと籠と入り口の三方枠に挟まれて身動きが取れなくなってしまった。医療スタッフらが救おうとするもなす術がなく、アイタナちゃんは30分間、身体が挟まった状態だったという。

通報を受けた救助隊が駆けつけ、エレベーターの壁の一部を破壊し、油圧装置などを使ってアイタナちゃんをエレベーターから解放した。アイタナちゃんにはすぐに治療が施されたが、残念なことに圧死し、わずか6歳でこの世を去ってしまった。

アイタナちゃんの葬儀は、亡くなった翌日の12日午後に執り行われたという。今回の事故について、プラヤ・デル・カルメン消防署のアレハンドロ・コントレラス・ディアス署長(Alejandro Contreras Díaz)はこう語っている。

「現場に到着した時、少女はまだ息がありましたが、かなり圧迫された状態でした。少女の胸と顔はエレベーターの枠に挟まっていて、押し付けられていました。肺と心臓は押しつぶされているようで、顔には怪我をしていました。」

一方で、病院側は「エレベーターのメンテナンスは外部の業者に委託している」と主張しており、声明で次のように述べている。

「今回の事故では、患者にできる限りの適切な治療を施しましたが、残念なことに亡くなってしまいました。この不幸な事故について透明性を保証するために、当病院の経営陣はすぐに警察などの関係当局に通報し、調査に協力するとともに当局の対応措置に必要な情報を提供していく所存です。」

メキシコのニュースメディア『La Silla Rota』によると、のちに同病院はエレベーターのメンテナンスを依頼している会社「Soluciones Integrales de Transportación Vertical en México」を刑事告訴したそうだ。

世界中で相次ぐエレベーターによる事故だが、今年5月にはインドネシアで、エレベーター内に閉じ込められた女性が中から出ようとして誤って隙間に転落し、3日後に遺体で発見された。エレベーター内に設置してある監視カメラの映像には、パニック状態の女性が隙間に吸い込まれるように転落する様子が捉えられていた。

画像は『ismael_ramirez 2023年7月11日付TikTok「tragedia muere niña de 6 años tras quedar prensada en el elevador del IMSS en ciudad del carmen」』『The Mirror 2023年7月13日付「Girl, six, crushed to death in hospital lift as horrified workers rush to save her」(Image: Jam Press)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)

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