法人会員向けに与信管理クラウドサービスを提供する「リスクモンスター(以下 リスモン)」が、第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査結果を発表しました。

 

リスクモンスター第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査結果

 

調査名称:第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査

調査方法:インターネット調査

調査エリア:全国

調査機関:2023年5月10日(水)~5月11日(木)

調査対象者:20~69歳の男女個人 1,000人

有効回収数:1,000サンプル

 

自分のものより、他人のものの方が良く見えることの例えとして、「隣の芝生は青く見える」と表現します。

自身が勤める企業と比べて、知人や友人の勤務先がどれほど「青く見えているのか」をリスモンが調査しました。

 

「自社の芝生こそ青い」は約7割の回答

 

図表A 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/知人・友人の仕事に対する羨望度

 

「知人や友人の勤め先に対する羨望の有無」を調査したところ、「羨ましいと感じたことがある(以下、羨ましい)」(回答率33.3%)が「羨ましいと感じたことはない(以下、羨ましくない)」(同66.7%)を下回り、約7割の人が隣の芝生(企業)を青いと感じていないことがわかりました。

回答者を「性別」、「婚姻の有無」、「世代」、「職業」、「企業規模」、「年収」というセグメントに分けて集計したところ、「羨ましい」は、男女別では「男性」(同30.0%)よりも「女性」(同36.6%)が、世代別では「20代~40代」(各同38.5%、39.0%、40.5%)の回答率が高く、「50代」(同30.5%)、「60代」(同18.0%)と徐々に回答率が下がっていく結果となりました。

各セグメントの回答率を見てみると、「60代」(同18.0%)、「公務員」(同23.8%)、「パート・アルバイト」(同25.9%)、「ベンチャー企業」(同28.6%)、「年収300万円~400万円」(同25.0%)においては、周囲の勤め先に対する羨望度が低く、羨ましいという気持ちを持ちにくい傾向が表れています。(図表A)

 

6回連続でトップ3は変わらず羨望度の高さが際立つ

 

図表B 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/トップ20

 

知人・友人の勤め先を羨ましいと感じている人に対して、「羨ましいと思う勤務先」を調査したところ、1位「地方公務員」(回答率17.1%)、2位「国家公務員」(同11.1%)、3位「トヨタ自動車」(同5.7%)、4位「ソニー」、「パナソニック」(同1.8%)となりました。

地方公務員」、「国家公務員」、「トヨタ自動車」は、第1回調査から6回連続でトップ3を守り続けており、羨望度の高さが際立っています。(図表B)

 

羨ましい理由は「給与」がトップ、20代は働き方にポイントあり

 

図表C 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/羨ましいと感じるポイント(性別・世代別・職種別)

 

知人・友人が勤める企業について、羨ましいと感じる理由を調査したところ、「給料が高い」(回答率63.4%)が最も多く、次いで「福利厚生が充実している」(同42.9%)、「会社に安定性がある」(同37.8%)、「休みが取りやすい」(同26.7%)、「会社の知名度が高い」(同20.1%)となり、前回調査と全く同様の順位となりました。

「性別」、「世代」ごとに集計したところ、「給料が高い」は、すべてのセグメントにおいて過半数の回答を得ています。

20代を除くすべてのセグメントにおいて、「給料が高い」、「福利厚生が充実している」、「会社に安定性がある」の3項目が上位を占めていますが、20代において、「テレワーク等、働き方改革に取り組んでいる」(同24.7%)が3位にランクインしている点からは、20代のビジネスパーソンは勤務先の労働環境の改善に満足していない可能性が考えられます。(図表C)

 

図表D 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/羨ましいと感じるポイント(年収別)

 

さらに、羨ましいと感じるポイントを年収別に集計したところ、すべての層において「給料が高い」が1位となっていることから、自身の年収の多寡にかかわらず自分の年収以上の人に対しては羨ましいと感じる傾向にあることが考えられます。

他方、「福利厚生が充実している」は、年収1,000万円未満の層では2位となったのに対して、「年収1,000万円以上」(回答率7.7%)における回答率は低く、優先度が低い項目となっています。(図表D)

 

勤務先への満足度が低い人は、隣の芝生が青く見える傾向に

 

図表E 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/自身の仕事・勤務先への満足度と羨望の有無

 

自身の仕事・勤務先への満足度と、知人・友人が勤める企業への羨望度について調査したところ、「羨ましいと感じたことがある」人の7割超が自身の仕事に「満足していない」と回答しており、仕事に対する満足度が低い人は、知人・友人が勤める企業を羨ましく感じやすい傾向にあるといえます。(図表E)

 

図表F 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/自身の仕事・勤務先への満足度

 

また、自身の仕事・勤務先への満足度について、世代別、年収別にみると、50代以上で満足度が大幅に高まり、60代では60%近くが「満足している」と回答しています。

年収別では、年収が上がるにつれて、概ね比例して満足度も上昇しており、1,000万円以上では、6割超が自身の仕事・勤務先に満足している結果となっています。(図表F)

 

職場の満足度は働きやすさに比重

 

図表G 第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査/自社の職場環境がよいと感じるポイント(性別・世代別)

 

知人・友人の勤め先を羨ましくないと感じている人に対して、「自身の職場環境がよいと感じるポイント」を調査したところ、「休みがとりやすい」(回答率47.7%)、「転勤がない」(同37.0%)、「職場が自宅から近い」(同34.9%)の順となりました。

自身の職場環境がよいと感じるポイントについて、性別、世代別に調査したところ、「休みがとりやすい」は老若男女問わず共通して上位3項目にランクインする中、羨ましいと感じるポイントの第1位であった「給料が高い」(同17.4%)は、全セグメントにおいて上位3項目に入っておらず、隣の芝生が青く見えない人々は、給料面以外の要素で自身の職場環境に満足していることがうかがえます。(図表G)

 

総評

 

自分のものより、他人のものの方が良く見えることの例えとして、「隣の芝生は青く見える」と表現しますが、自身が勤める企業と比べて、知人や友人の勤務先がどれほど「青く見えているのか」を調査したものが本調査です。

今回の調査によれば、3人に1人が知人や友人の勤務先について羨ましいと感じており、男性よりも女性、既婚よりも未婚、そして50代以上よりも20代から40代の働き盛り世代ほど羨ましいと感じている結果となっています。

また、知人や友人の勤務先を羨ましいと感じている人のうち、6割超が「給料が高い」ことを羨ましいと感じていることや、7割が自身の勤務先に満足していないことを考えれば、そこに隣の芝生が青い要因が見えてきます。

その一方で、全体の約7割を占める回答者が「自身の芝生こそ青い」と捉えている要因としては、収入面のほかに「仕事にやりがいがある」や「自己の成長に繋がる」ことや、本調査の結果にみられるように「働きやすい環境にある」魅力があり、自身の職場に満足していると考えられます。

2018年の調査開始以降、隣の芝生が青く見える人の割合は低下傾向が続いていましたが、今回の調査では「羨ましい」の割合が0.6ポイント上昇しており、僅かながら変化の兆しがうかがえます。

新型コロナウイルス感染症分類が5類に移行し、仕事や生活環境と共に人々の働き方に対する意識にも変化がうかがえる中、企業は自社従業員の働きに報いることのできる給与を支払うだけでなく、給与以外の面においても「自社の芝生こそ青い」と感じてもらうべく、意識の変化を捉えつつ待遇面と就業環境の向上に努めることが必要ではないでしょうか。

※本編はダイジェスト版です。調査結果はYouTubeの「リスモンちゃんねる」で視聴、リスモン公式サイトで読むことができます。

 

リスクモンスターが実施した第6回「隣の芝生(企業)は青い」調査結果の紹介でした。

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