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遊び心たっぷりなコジマプロダクションの新スタジオを見学させてもらった前編に続いて、後編ではいよいよ小島秀夫さんとのっちさんの対談が実現。小島さんにいろいろなことを語り尽くしてもらいました。

【写真】のっち、小島秀夫、ルーデンスのスリーショット。(ほか写真14枚)

記事の最後にはおなじみの、のっちさんによる取材後記もありますので、そちらもお見逃しなく!

取材 / 倉嶌孝彦・橋本尚平 文 / 橋本尚平(取材後記は除く) 撮影 / 上山陽介 ヘアメイク(小島秀夫) / 青木理恵 ヘアメイク(のっち) / 大須賀昌子 題字 / のっち

少人数で海外規模の作品を手がけるには、かゆいところに手が届くようにしなければならない

のっち 新スタジオ、圧倒されました。というかショックでした(笑)。「こんなにスーパーリッチなの、見たことない……」って。

小島秀夫 いやリッチじゃないんですよ(笑)。

のっち 見学させていただいてるときに、「小島監督って、なんて楽しませやさんなの……」って言葉が口をついて出ちゃいました。一緒に物作りをする仲間たちに対して「楽しんでもらって仕事のモチベーションを上げたい」「みんなの持っている創造性を高めたい」ということを、ものすごく考えてらっしゃるのかなと感じて。

小島 それスタッフにも言ってくださいよ(笑)。

のっち 皆さんめちゃくちゃ感じていると思います! ルーデンスのお部屋に入ったときなんて、涙が出そうになって。鏡の扉が開いて真っ白な空間に入った瞬間、本当に心が浄化されたような感覚になったんですよ。真っさらになって自分を見つめ直す、自分とは何か問いかけられてるようなすごい体験でした。あのお部屋をスタジオの中に作るというアイデアは、どこから来たんですか?

小島 ここに移る前は12階に旧スタジオがあったんですけど、そのときも同じようにルーデンスがいる白い廊下があって、コンセプト自体はそれと変わらないんですよ。真っ暗な場所からポッと光るライトをたどって歩いていくと、あの真っ白な部屋にたどり着くという。

のっち 確かにエレベーターを降りた時点でちょっと暗かった。

小島 「白いスクリーンの中に入って行って、自分がそこに色を付ける」というのがコンセプト。ここに勤めているスタッフも、日常を背負って日々スタジオに来ているんだけど、あそこでその背負ってるものをパーンと外して童心に帰ってもらおうという狙いです。でも、普段スタッフはあのエントランスを通らないです。もっと近い道があるから(笑)。

のっち わはは。

小島 あとは1960年代に放映していたテレビシリーズ「スター・トレック(邦題:宇宙大作戦)」に出てくるエンタープライズ号という宇宙船もイメージしてるんです。この作品は種族の垣根を超えた多彩なキャラクターたちが同じデッキに乗り込んで、一緒に宇宙の彼方を目指すという、戦いそのものがテーマになく、差別のない世界観のSFドラマだったんですよ。それを子供のときに観て、すごく衝撃を受けたんです。だから僕は「ここにいろんな個性をもった方に来ていただいて、一緒にいろいろなところにエンタテインメントを届けに行きましょう」という思いで、このスタジオを宇宙船って呼んでるんです。

のっち それで思い出しましたけど、誰でも使えるお手洗いがありましたね。

小島 そうです。オールジェンダートイレ。最近までなかなかそういうのはなかったですね。

のっち ヨガスペースもそうだし、ほかではあんまり見かけないような部屋がいっぱいあるなと思いました。

小島 今日も朝にヨガやりましたよ。

のっち はえー!

小島 海外のスタジオはもっとすごいんですよ。子供を預かる部屋があったり、映画館があったり、広いバスケットコートがあったり、レストランも3つくらいあってお抱えのシェフがいたり。でも日本の敷地の広さでそれをやるのは難しいですね。

のっち そういえばピクサーにお邪魔したときに、もう「どんだけ!」ってくらい、屋内も外も遊べるスペースがいっぱいありました。

小島 そうですよね。でもそこまでのことはできないので、今できることをやりましょうってことでいろいろ作ったんです。

のっち もちろんそれだけでなくて、録音とか3Dスキャンのスタジオもすごかったです。

小島 本来は収録からPキャプ(パフォーマンスキャプチャー)、デザイン、プログラムまでこのフロアで全部作りたいんですよ。Pキャプも、簡単なものはここで撮れるんですけど、海外のスタジオを借りないとできないものもあって。ゲームの中に出てくる簡単なプロップ(小道具)なども、外部の会社に作ってもらってウチで調整をやってます。けど、理想を言えば音楽制作なども含めて全部このフロアだけで完結させて、皆さんに提供するっていうのができたらなと思ってます。 ウチのように少人数で世界中から注目される作品を手がけるには、かゆいところに手が届くようにしなければならないですね。

自分の人生に影響を与えるものを自分で選んで長く付き合ったほうがいい

のっち ルーデンスって“スタジオのシンボルキャラクター”なんですよね。どうしてこういうキャラクターを作ることにしたんですか?

小島 2015年12月に独立して、最初は小さい貸会議室でスタートしたんですけど、大規模なゲームって完成までに数年かかるんですよ。でもその制作期間には、ユーザーに提供できる話題が何もないわけで。それは困るなと思って、最初にルーデンスというキャラクターを作って、ファンの方々に楽しんでもらったんです。

のっち へえー! ここにも小島さんの“楽しませやさん”な一面が……。

小島 2019年にデスストを発売するときには、ルーデンスというキャラクターがSNSなどを通じて世界中で話題になっていたおかげで、すでにたくさんのお客さんたちがコジプロに興味を持ってくれていたんです。

のっち 小島さんが新しいことを始めたときに、ゲーム好きの人たちを「これからどうなるんだろう?」と不安にさせる間もなく、すぐにワクワクさせてくれたのは本当にすごいです。待っている時間も楽しいという。

小島 そう言ってくれるのはうれしいですね。今は映像配信などでも、新作映画がいきなり公開されるじゃないですか。あれ、ちょっと寂しいんですよね。昔は映画って、「この原作が映画化されます」って発表されて、キャストが決まりました、クランクインしましたっていうニュースが出て、公開日が決まって、ティザーが上映されて、早く公開されないかなってワクワクしながら前売券を買って……という流れがありましたけど、あれも含めて全部がエンタテインメントだと思うんです。突然ポンッと現れた作品を観て「面白かった」で終わるよりも、自分の人生に影響を与えるものを自分で選んで長く付き合ったほうがいい。ゲームも同じで、発売されるまでの間にユーザーとやりとりをして気持ちを高め合いながら、最初から最後まで楽しんでほしいわけですよ。

のっち 「制作の過程を先に見せて興味を持続させる」っていう手法は今のトレンドなのかなと思っていたんですけど、そう言われてみると映画って昔からそのやり方をしていたんですね。

小島 まあ意図的にミスリードを狙ってみることもあるんですけどね(笑)。皆さんの反応を見ながら情報を出す順番を変えてみたり。どうやったらもっと楽しんでもらえるか、常に試行錯誤しているんです。

デスストの「いいね」はあくまで「いいね」なんですよ

のっち 自分のデスストのプレイ記録を見てみたら、始めたのは2019年の年末でした。たぶん2BRO.(兄者、弟者、おついちからなるゲーム実況ユニット)の動画を観て興味を持ったんだと思います。私もその魅力を知りたいなと思って。最初のうちは、国道を作るのがとにかく楽しくて、配達がとにかく楽しくてストーリーをそっちのけで夢中になったんですけど、その面白さを人に伝えようとしても「荷物を背負って行って帰ってくるゲーム」という説明だけじゃ伝わらなくて。ふと「なんで私もこんなにハマってるんだろう?」って不思議な感覚になったんですよね(笑)。

小島 配達人という役割は主役って感じがしないですからね。やってみるとヒーローなんだってわかるんですけど。

のっち がんばって荷物を届けたらすごく感謝してもらえるからうれしいし、ほかの知らないプレイヤーが建てた橋とか国道、はしごだったりに「いいね」したり、逆に自分が「いいね」をしてもらったら気持ちがいいし。ゲームを通して改めて感じたんですけど、「人は周りから感謝されたいものだし、人を褒めることにも喜びを感じるもの」なんだなって。

小島 「いいね」って普通、ゲームだったらお金とかに変えられると思うじゃないですか。でもデスストの「いいね」はあくまで「いいね」なんですよ。もらったところでゲーム的に強くなったりもしない。だから最初は、スタッフたちにも面白さがなかなかわかってもらえなかった。

のっち でもわかってくると、「いいね」をあげたりもらったりすることが大事になってくるんですよね。私はコロナ前にプレイしていたんですけど、もし何カ月かタイミングが遅かったら、どんな気持ちで遊んで、どんな受け取り方をしてたんだろうなって考えたんですよ。ゲームの中で配達してもらった人って、プレイヤーにめちゃくちゃ感謝してくれるけど、コロナ禍になって、あれってあながち大げさじゃなかったよなと思って。この3年間で配達してくれる人への感謝の気持ちが本当に強くなりました。

今までのどのゲームにも、映画にもないようなことをやりたかったんです

のっち ノーマン(・リーダス。主人公サムを演じている俳優)と遊べるのも楽しかったです。ノーマンにいろんな動きをさせてると「ゲームのキャラクターを動かしている」というよりも「サムを演じている役者さんを動かしている」という気分になるんですよね。

小島 ゲームのプレイ中は当然、ノーマンはプレイヤーと同化してるんです。でもプライベートルームに入ってノーマンがベッドに座ると、ノーマンとプレイヤーが2人で向き合っているような感覚になるんです。カメラを見るようになったり、勝手に動き出したりして、プレイヤーは“ノーマンと遊べる”ようになる。

のっち ノーマンウインクをどれだけいい角度で撮れるか、めちゃくちゃ何度もトライしました(笑)。鏡の前で髭を触ったりとか、無限にあるんじゃないかってくらい動きのパターンが豊富で、アドリブで撮ったのかなーって想像しながら遊んでましたね。

小島 ノーマンモーションキャプチャーは相当いっぱい撮りましたからね。ネタがなくなるまで(笑)。

のっち それに音楽の使い方も印象的でした。自分が歩いているときの音楽の流れ方がすごく気持ちよかったです。映画を観てるみたいな感覚でしたね。

小島 音楽オタクでもあるので、自分で全部選曲してます。僕の音楽の趣味はちょっとニッチなんですけど(笑)。オファーも自分でやりました。

のっち 小島さんから「このゲームのために曲を作ってほしい」っていうオファーをしたんですか?

小島 劇伴はゲームのために作ってもらうんですけど、そうでないもの、もともとあった曲もいろいろ使わせてもらっていて。どちらも自分でミュージシャンに直接連絡してお願いしました。

のっち ホントにいろんな曲が流れてました。流れ方にもいろんなパターンがありますよね。

小島 そうですね。ストーリーフラグやプレイ状況をチェックして音楽を流すので、一度歩いた道であっても、いつもと違う雰囲気を感じられるんです。カットシーンで曲がかかるのは映画と同じですけど、ゲームの操作中にふと音楽が流れ始めて、カメラがグッと引いていく。カメラを引きすぎると、これまでと視点が変わってゲームとして遊びづらくなるので通常はあまりやらないんですが、映画的な演出とのバランスを取りつつ成立させました。今までのゲームにも映画にもないようなことを取り入れたかったんです。ただ、さらに面白いことも思いついたので、続編ではもっと新しいことをしようと考えています。

「こんなに制約があったらできない」と言ってしまうと、そこでもう終わり

のっち そういえば、デスストをやったときは「ゲームをやったなあ」っていう感覚と一緒に映画を観たような気分にもなったんです。ほかに似たものがない作品だと思うんですけど、これを作ろうとしたときに最初に何から思いついたのか気になりました。

小島 最初に「つなげる」というテーマがあって、その後キャラクターの設定とか、ゲームのアイデアとか、そんなのをいっぱいメモして。それをどうつなげていこうか、みたいな。バランスを取りながらまとめていきました。

のっち あっ、「つなげる」が最初なんですね。それから「生と死」だったり、人間にとっての普遍的なテーマが描かれるじゃないですか。

小島 何か1つのアイデアがあってそこから作るんじゃなくて、同時に複数のアイデアがガーッと出てくるんですよ。それがある日突然つながって、1つのイメージになるというか。

のっち へえー!

小島 「独立したんだし、早く新しいゲームを作らないと怒られるぞ」って周りに言われながら(笑)。ただ、やりたいことは何個もあったんですけど、コジプロを作って最初の頃はスタッフが本当に少なかった。例えばゲーム内で人々が暮らす街を1個作るとしたら、そこに住むキャラを1人ずつ作って、その人のセリフまで考えなきゃならない。でも当時は、短い期間であまりに膨大な作業にまで手が回らない状況だったから「少人数でできることをする」というのが発想のスタートだったんです。

のっち 面白い! 「これはできない」みたいな制限から創造していくんですね。

小島 そうですね。「できないこと」というのはあったほうが作りやすいです。今のゲームって、僕らが昔遊んでいた頃と違っていろんなことができる分、やりたいことを全部詰め込もうとすると破綻しやすいんですよ。だから「何をメインにして作るか」を考えないといけない。

のっち 「できないこと」があって、そこから「できること」を自分達で決めて、進んでいくんですね。制約の中で作るからこそ面白いですよね。Perfumeのステージでも、制限のある状況の中で生まれる演出やアイデアが面白くて。

小島 「こんなに制約があったらできない」って言ってしまうと、そこでもう終わりですよね。できなかったらどうしたらいいかを考えて、「できないことをやった」となったら、もうそれだけで褒められるし注目されるわけです。

のっち みんなそういう気持ちで生きていたら楽しいんだろうなって思いますね。「できない、できない」って言うんじゃなくて。

「今日できなかったことが明日できるかもしれない」って考えたら、笑いが止まりませんよ

のっち 小島さんの中で、ゲームと映画というのは近いものなんですか?

小島 僕は映画が大好きで1日1本以上は観ていますけど、もちろん映画を撮っているわけじゃないので、映画とは違うインタラクティブなメディアで何ができるのか、ということを考えながらゲームを作っています。ただ、そのときに使う手法だったり、カメラワークや色使い、シナリオの作り方とか、そういうものを映画から取り入れたりはしてますね。あと、最近の映画はほぼデジタルなものも多いので、そういうのはゲームの作り方とけっこう近いところがあると思っています。

のっち ああ、そうか。いろいろな技術が進化していくうちに、ゲームと映画の作り方がお互いに近付いてきているんですね。

小島 僕はテクノロジーが人類を幸福にするというスタンス70年代アナログシンセの音が好きなんですけど、当時は「電子音楽なんて聴く人は少数派だ」と言う人も多かったんですよ。でもデジタルもアナログツールとなるものなので、新しいテクノロジーを使わないっていうのはもったいないなと思っています。

のっち Perfumeテクノロジーの力を借りてパフォーマンスをすることがよくあるんですけど、「どれだけ3人を素敵に見せてくれるか」「3人がケガをしないようにしてくれるか」みたいなところを助けてくれるので、私たちはよく「テクノロジーって言葉に冷たいイメージを持ってる人も多いけど、人が作っている温かみのあるものなんだよ」という話をしてるんです。

小島 そう、人が作っている以上は温かいですよ。そこにアナログかデジタルかという線引きはない。テクノロジーは日々進化しているから、寝て起きたらまたちょっと変わってるんです。この進化は永遠に続いていくので、それを考えたら僕は笑いが止まりませんよ(笑)。だって今日できなかったことが明日できるかもしれないんですから。

のっち でも進化のスピードが速いと、1つの作品を作っている最中でも、どんどん状況が変わっていくじゃないですか。あるハードで出すために作ってたけど、途中で新型が発売されてそっちに対応しないといけなくなったとか、そういうこともありますよね。

小島 例えば、性能が高くなると作るものが増えすぎるんですよ。以前までのゲームなら小さい部屋だけ作り込めばよかったのに、今はそれを収める街も丸ごと作らないといけない。やれることが増える分、楽しいんですけど永遠に終わらなくなっちゃうんですよ(笑)。

疑似的なつながりだけでは、生きることの充実は得られない

のっち そして、新作「DEATH STRANDING 2」の制作も進んでいるそうで。

小島 昨年末ティザーを公開しましたけど、観ていただきました? どんな作品になると思います?

のっち はい! 観ました! もう、なんにもわからないです!(笑) 「あの赤い人が次の敵なのかな……?」なんて思いつつ。

小島 DS2のお話は、コロナの前に作っていたんですよ。

のっち ええっ! 1が発売されたのがコロナ禍になる直前じゃないですか。2はコロナを踏まえてのお話なんだと思っていました。

小島 違うんです。でもコロナになって全部書き直したんですよ。「DEATH STRANDING」ではつなぐことが正義でしたが、コロナ禍になって、リモートなどの疑似的なつながりが重視されるようになってきました。一方でその疑似的なつながりだけでは、人間らしい、生きることの充実は得られないと感じました。やはり人間は外の世界に出て動くことが必要なんだと。

のっち ああ、そうですね。オンラインライブが増えたときに感じてました。

小島 孤立と分断が現在進行形で続いていて、世界も大きく変わりつつあります。そして元の世界に戻れなくなっている中、「つながり」について改めて考えたことで、DS2では、「ストランド」の意味も変わってきています。ティザーの最後に「Should We Have Connected?(我々は繋ぐべきだったのか?)」というメッセージが出ますけど、それが2で伝えたいことです。

のっち ええーっ! あんなにつないだのに? 何往復もしてがんばったのに!?(笑) でも確かに、つながりすぎるとちょうどいい距離感がだんだんわからなくなってくる、のようなこともありますよね。

のっち あと、「DEATH STRANDING」の映画化の話も進んでるんですよね?

小島 はい、映画化するんであれば映画ならではのものにしたいので、まったく違うものにするつもりです。ちょっとびっくりすると思うし、好みも分かれそうですけど。そもそもゲームはインタラクティブなメディアなのに、映画化って2時間の尺で収めなきゃいけなくて、その限られた尺の中でセリフもシーンも原作とほとんど一緒だったら、ファンはうれしいですけど、それはそれで「映画化する必要あるの?」という、そういったいろんな葛藤も生まれて難しい。だからせっかくやるなら、ヤバい仕掛けを用意しようとしているんです(笑)。

のっち うわー!(笑) 観たいです! 楽しみ!

誰も行ったことがないところに命を懸けて行く姿がカッコいい

のっち 小島さんはいろいろなことをされていますけど、まだ何かやりたいことはありますか?

小島 一番なりたいのは宇宙飛行士。僕の世代にとっての宇宙飛行士って「あらゆる訓練を積んで努力した人たちがチームを組んで、誰も行ったことがない場所を目指す」というイメージなんですよ。それで宇宙に行ったら、次のステップとして火星に向かおう、みたいな。誰も行ったことがないところに命を懸けて行く、その姿がカッコいいんですよね。

のっち ぜひ行ってほしいです!小島さんは「非日常を届けよう」というのを、ゲームの中だけじゃなくて普段の生活の中でも体現されてるんだなって、今日いろいろお話を聞いていて思いました。本日はありがとうございました!

 

のっちさんの取材後記

こんにちは、やってるゲームそのまま夢に出てきます。のっちです。


バイオハザード」で遊んでる日はゾンビに襲われるし、「龍が如く」で遊んでる日は街で絡まれます。よね。

ゲームってやっぱ長時間になるし、頭も使うから刺激が強いんですかね?
アニメとか映画でも、全然夢には出てくるんですけどね。
明日あのルート試してみるの忘れない様にしよう、とか、なんでできなかったんだ?どうしたらクリアできるんだ?とか、考えてる時間が長いからなのかなあ?と思うんですが。


今はそれがもっぱら「ピクミン4」です!

わたしは、2003年頃「ニンテンドーゲームキューブ」を持って上京したんですけど、その時に初代「ピクミン」なのかな?やってた記憶があります。
CMソングがめちゃくちゃに流行りましたよね! 「運ぶ~戦う増える~そして~食べーられる~」ピクミンて何??って人でも何となく口ずさめて、しかもあの歌は「ピクミン」の歌だと認知されてるって、凄いことです。

ピクミン4」は「ピクミン3」からなんと10年経っての新作ナンバリングタイトルらしい。

ある惑星に不時着して遭難してしまった「キャプテン・オリマー」を助ける為に、惑星に向かった「レスキュー隊」の面々。だけどレスキュー隊もまた遭難しちゃって大変! 最後の砦、最後の希望として白羽の矢がたったのは、新米レスキュー隊員の、、わ、わたし?!!
てことで、単身、謎の惑星に宇宙船で向かい、レスキュー隊員や他の遭難者達を見つけ出すというストーリーです。

ピクミン達は、色ごとに得意なことが違って、赤ピクミンは火に強くて、青ピクミンは水の中も移動できて、黄ピクミンは電気に強くてちょっと高く飛ばせる。
どのピクミンを何匹ずつ使うか、ピクミン達を使い分けてパズルしながら進んで、敵と戦ったり、オタカラを集めたり。


今回楽しかったのは「ダンドリチャレンジ」です! 制限時間内に、フィールドにある敵やオタカラをピクミンを使って全て回収します。

しかし「ダンドリチャレンジ」まじムズイ!!!

『まず手持ちのピクミンに壁を壊してもらってる間に、近くで埋まってるピクミンを引っこ抜いて回収して、その子達にオタカラ運んでもらって、壁壊し終わったピクミンを回収して、敵を倒してもらって、運ぶ前に他の壁壊してもらって、さっきのピクミンを回収して、、』
これがねえー、時間内になかなか全ての事をこなせないんですよねえ。
「ダンドリ」に対しての自信失っちゃいますよね、、大人なのに笑

でもやりたくなっちゃう。次は出来る気がする。これがねえ、夢に出てきてねえ、夢の中でもダンドリやっちゃうんですよねえ。出来そうで出来ない、でも出来そう!なゲームバランス天才なんですよねえ。

全然出来なくてもゲームは進められるし、ヒントもバンバンくれる令和の優しい設計だし、あと、何よりピクミンが超かわいいので、気楽に皆さんやってみてほしいです。



さて!
今回は前後編にわたって、コジマプロダクション新スタジオ訪問、そして小島秀夫さんにお話を伺いました!

エントランスからのルーデンスのお部屋、すごかった。
あの真っ白な空間に入った瞬間、自分に要らないものだったり、黒いもの邪魔なものが、ぶわあっと無理矢理引き剥がされて真っさらになって「自分は何の為に存在しているのか」根っこの部分に問われてる感覚。
私は私を全うするだけでいいんだ、というか。生きる目的、働く意味がすごくシンプルになるというか。なんか、そんな感じ。

小島監督とお話してみて、やっぱり発想が抜群に面白いし、ご自身のやりたいこととか、好きなこととか、話を聞いてるとワクワクする。
スタジオの作りもそうだけど多分一端に過ぎなくて。ファンだけじゃなく周りの人に喜んでもらえるようにと思ってて、それを感じるから小島監督に沢山の人が集まるし、スタッフも力を尽くす。
めちゃくちゃいい空気感だったんですよ。大切にし合ってる。尽くしあってる。勉強になりました。


DEATH STRANDING」をプレイして。
人と人、生と死、あの世とこの世、そのつながりの描き方。
いつも繋がっている。だけど、確かな隔たりがあるということ。その優しさ。
爆発的な何かが起きた時、退化するか進化するかを選択してきたこと。
見えないものの願いでここにいること。

普遍的なテーマを、荷物を配達しながら人と関わって、見届けて、心に落とし込まれていく、ゲームだから自分のペースで体験するからこその自分との対話がある。
そんなことを感じてました。そんなこと感じなくても配達は楽しいし、ノーマン・リーダスはかっこいいです笑

もちろん配達中毒です(はーと)
デスストの続編も、映画も楽しみにしてます!

小島監督、そしてコジプロの皆さま、お忙しい中本当にありがとうございました!!!
監督にサインしていただいたBBキーホルダー、超宝物です!



さて次回は。ポケカです!
ずっと気になっている、ポケモンカードの世界にお邪魔します!
ほぼ知識ゼロですが、色々とお勉強させていただきたい。
「#のっちはゲームがしたい」で皆さまからの質問募集してます! ポケカの先輩からの質問も待ってます。楽しみ~!!

次回予告

小島秀夫さんとのトークで、世界を驚かせるクリエイティビティの源泉に触れることができたのっちさん。次回は、最近ちょっと興味があるもののまだ足を踏み入れていない「ポケモンカードゲーム」の魅力について学ぶべく、開発を手がける株式会社クリーチャーズにお邪魔する予定です。

この連載では、訪問相手に聞いてみたいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#のっちはゲームがしたい」を付けてツイートされたポケモンカード開発チームへの質問を、のっちさんが代わりに聞いてくれるかもしれません。ぜひ質問をツイートしてください。

※募集期限は8月2日(水)12:00まで。1つのツイートに書き込む質問は1つだけにするようにお願いいたします。

Perfume最新情報

フジテレビ系ドラマ「ばらかもん」の主題歌「Moon」を9月6日にCDリリース。9月9日から11月26日にかけて、兵庫・兵庫県美術館にて初の大規模衣装展「Perfume COSTUME MUSEUM」を開催します。

のっちさん