2024年1月17日(水)~28日(日)東急シアターオーブにてミュージカルオペラ座の怪⼈』ケン・ヒル版が上演されることが決定した。6年ぶり7度⽬の来⽇公演となる。

ロンドンフリンジの⻤才”と呼ばれた劇作・演出家 ケン・ヒル(1937〜95)が、ガストン・ルルーの⼩説『オペラ座の怪⼈』を初めてミュージカル化し、1976年に初演された本作。『オペラ座の怪⼈』といえば、2004年に映画化もされたアンドリュー・ロイド=ウェバー版が有名だが、ケン・ヒル版はそのロイド=ウェバーが同作を⼿掛けるきっかけとなった舞台だ。

ファントムと歌姫クリスティーンの切ないラブ・ロマンスを中⼼に描かれているロイド=ウェバー版とは異なり、ガストン・ルルーによる原作⼩説のエッセンスを最も忠実に描いていると評価されている。その最⼤の特徴は⾳楽で、『ファウスト(作曲:シャルルフランソワグノー)』、『真珠採り(作曲:ジョルジュ・ビゼー)』、『ルサルカ(作曲:アントニン・ドヴォルザーク)』、『海賊(作曲:ジュゼッペ・ヴェルディ)』、『ホフマン物語(作曲:ジャック・オッフェンバック)』など、珠⽟のアリア(オペラの中で歌われる独唱曲)を散りばめ、ケン・ヒル書き下ろしの歌詞に乗せて紡がれる。ユーモアさえ感じさせる巧みな⼈間描写も⾒どころとなり、<愛するが故の悲劇>という原作のテーマが⾊鮮やかに描かれた、⼒強いクラシックミュージカルだ。

本作はこれまで、ケン・ヒルの⺟国イギリスをはじめ、アメリカ、カナダなどで上演。1991年ロンドン凱旋公演では、オリヴィエ賞最優秀ミュージカル作品賞/演出賞にノミネートされています。⽇本では1992 年から2018 年の間、6 度にわたり来⽇公演が⾏われ、累計28 万⼈以上を動員しており、多くのファンから好評を博している。

ベン・フォスター

ベン・フォスター

そして、6年ぶり7度⽬となる今回の⽇本公演でファントム役を務めるのは、イギリスミュージカル俳優のベン・フォスター。ウエストエンド30 周年公演『オペラ座の怪⼈』ではファントム役を務め、同作品をオリヴィエ賞観客賞と5つ星の評価に導いた実力者。“女王陛下のオーケストラ”とも称されるロイヤルフィルハーモニー管弦楽団との共演経験もあり、また、これまでに⽇本でもミュージカルコンサートに多数出演している。そして、原作の中でも最も有名なシーンの⼀つ、シャンデリアが落ちる場⾯で上演されている、グノー作曲のオペラファウスト』のファウスト役には、携帯電話のセールスマンをしながら、2007年英国の番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」初代チャンピオンに輝き、⼀躍脚光を浴びたオペラテノール歌⼿のポール・ポッツが出演する。