猫とヒゲメンはなぜか相性が良いのはカラパイアの読者ならご存じのはずだ。
アメリカ、フロリダ州でヒゲメン警備員が野良猫にロックオンされた。どうやら猫は男性が無類の動物好きであることをすでに調査済みだったようだ。
仕事中、猫はずっと男性の後をついてきて、そばから離れようとしない。男性はその人懐っこい猫のかわいさにはまってしまい、自宅へと連れ帰った。
そうなれば、もうNNNのお導きは達成されたようなもの。実はこの猫、妊娠しており出産間近だったのだ。家族に迎え入れられた猫は1か月後に出産したという。
2022年4月のある夜、フロリダ州で警備員を務めるマイケル・クラインさんが、いつものようにパトロールをしていたところ、1匹のメスの野良猫が近寄ってきた。
マイケルさんは、その猫に見覚えがあった。職場にある木によく登っている活発な姿を見かけていたからだ。
だがその日の猫の態度はいつもと違っていた。猫はマイケルさんに近付くと、どこに行くにもついてきて、そばから離れようとしなかったという。
猫の人懐っこい仕草にマイケルさんは、すっかり心を奪われてしまった。
猫はずっと私を追いかけ続けました。私はとても幸せな気持ちに包まれました。
マイケルさんは、木登り好きなその猫に「ツリーキティ」という名前を付けた。
職場で、ツリーキティと充実したひとときを過ごした後、マイケルさんはツリーキティを家に連れて帰ることにした。
猫を連れ帰り、家族に迎え入れることに
マイケルさんのパートナー、アレクサンドラ・アッシュさんも動物が大好きだ。そしてマイケルさんが、突然ツリーキティを連れて帰ってきたことに、特別驚きはしなかった。彼女はこの猫がマイケルさんになついていたのをしっていたのだ。
私は、この猫がマイケルのことを前から好きだったのは知っていました。いつも、マイケルに撫でてもらうと頭を手にこすりつけたり、足元にまとわりついたりして、なついていましたから。(アレクサンドラさん)
マイケルさんは、大好きな猫を飼うことになり、とてもうれしい気持ちでいっぱいになったという。相思相愛で結ばれたようだ。
しかしこの時はまだ、ツリーキャットがある目的を抱えていたことなど、想像もしていなかった。
家族に迎えられた猫、妊娠が発覚
ツリーキティを新たな家族として迎えることになったマイケルさんとアレクサンドラさんは、早速動物病院に連れて行き、ツリーキティの健康状態をチェックしてもらった。
すると、健康には問題がなく2人はホッとした。だが衝撃の事実が発覚する。ツリーキティは少なくとも3匹の子猫を妊娠していることが判明したのだ。
私たちは、ツリーキティが野良猫なのに痩せ細っていなかったので、どこかで十分に栄養を与えられていたのだと思っていました。(マイケルさん)
ツリーキティは、赤ちゃんを安全に、無事に出産することができる場所をきっと探していたのかもしれない。そして、以前からかわいがってくれていたヒゲメンであるマイケルさんを選んだのだ。
そして1か月後、ツリーキティは元気な5匹の赤ちゃんを出産した。
子猫たちのために永遠の家を見つける
ツリーキティが無事に赤ちゃんを産むことができて、マイケルさんとアレクサンドラさんは、心から喜びを感じた。
これらの美しく、穢れのない生き物たちが、世に生まれてくる瞬間に立ち会えるという事実は、私たちをとても謙虚な気持ちにしました。(アレクサンドラさん)
最終的に、2人は5匹のうち、4匹の子猫に永遠の家を見つけた。
そのうちの1匹は、アレクサンドラさんのお兄さんが引き取ったという。お兄さんは、マイケルさんたちに、定期的に子猫の様子について最新情報をシェアしてくれているそうだ。
残りの1匹で、白とグレーのメスの子猫は、マイケルさんとアレクサンドラさんが飼うことに決め、ウィローと名付けた。
子猫たちはみんな幸せで、遊び好きです。そしてみんな水が大好きで、水遊びに夢中になっています。
ウィローは、母親のツリーキティよりもずっと内気なんです。好奇心は旺盛なのですが、新しいことに挑戦するのに少し臆病になるところがあるようです。
また、ウィローは足をぶらぶらさせて抱っこしてもらうのが大好きです。とても賢い子です。
私たちは、ベンガルも飼っていて、ウィローの後にベンガルの子猫が生まれたのですが、ウィローとその子猫は今親友になっています。
一緒にプロレスごっこして遊んでいますよ。ウィローは、イエネコと一緒に育ったジェネット(ジャコウネコ科)のノーマンとも仲良しです。(アレクサンドラさん)
実はパートナーのアレクサンドラさん、ペット取引の犠牲になって捕獲されたキンカジューやその他の野生生物種の世話をする非営利の保護区『Kinkatopia』の創設者兼CEO(最高経営責任者)なのだ。
野良猫から室内猫になり幸せを得たツリーキティ
マイケルさんによって家族に迎え入れられたことで、無事に出産もできたツリーキティ―は、もう二度と野良猫に戻る必要はない。
ツリーキティはもう木には登らないし、生まれた我が子ウィローに対してとても愛情深く接しています。
彼女の猫生はすっかり変わりました。今、ツリーキティのお気に入りの場所は、木ではなくマイケルの膝の上です。
ツリーキティはグループハグが大好きなので、ほかの猫たちとも一緒にハグをしあっています。家に住むどの動物たちとも、彼女は仲良くしています。(アレクサンドラさん)
しかし、ツリーキティが一番大好きなのは、やはりマイケルさんのようだ。
助けてもらったこともあり、マイケルとは一番近い存在ですね。特に彼が仕事に行く前は、彼の膝の上にいつも寄り添っているし、前足2本をマイケルの腕に巻き付けています。とにかくハグが大好きなんです(笑)
インスタグラムでは、1年前と比べてすっかり貫禄が付いたツリーキティの姿がシェアされている。
愛情を注がれたツリーキティが幸せな日々を送っているのは明らかだ。きっとマイケルさんも幸せを感じていることだろう。
References:Security Guard Brings Stray Cat Home And Then Realizes She's Hiding A Surprise/ written by Scarlet / edited by parumo
コメント