松本潤が主演を務める現在放送中の大河ドラマ「どうする家康」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)に、岐洲匠、木村多江、鳴海唯が出演することが発表された。古沢良太が脚本を務める同ドラマは、誰もが知る徳川家康の人生を新たな視点で描く、一人の弱き少年が、乱世を終わらせた奇跡と希望の物語。

【写真】木村多江が11年ぶりに大河ドラマに出演!松重豊“数正”の妻を演じる

■木村多江が松重豊演じる石川数正の妻、鳴海唯が山田裕貴演じる本多忠勝の娘を演じる

大河ドラマ初出演となる岐洲は、“豊臣の人質として育った次男”結城秀康を演じる。家康(松本)と側室・お万(松井玲奈)の子。幼き頃より苦労を負い、人質として豊臣家に送られ、やがて結城家の養子となる。文武に秀でた才能をもち、秀忠(森崎ウィン)の兄として徳川の天下を支える、という役どころだ。

さらに、木村は“無頼な数正の影に、糟糠(そうこう)の妻あり”と呼ばれた女性・鍋を演じる。頑固で無口な石川数正(松重豊)を支えた糟糠の妻。秀吉(ムロツヨシ)との関係がこじれていく中、徳川のために我が子を人質として差し出すという夫の決断を受け入れる。孤立していく数正を支える理解者。

そして、大河ドラマ初出演の鳴海唯が演じるのは、“忠勝の気骨を受け継ぐ本多家の娘”稲。本多忠勝(山田裕貴)の娘で、父に似て頑固な肝の据わった女性。徳川にとって、常に火種である真田との関係を取り持つため、真田昌幸(佐藤浩市)の嫡男・信幸(吉村界人)に嫁ぐという話が持ち上がる。

このたび、出演にあたり岐洲、木村、鳴海がコメントを寄せた。

■岐洲匠「強くたくましくあり続けた彼は本当にかっこいい人」

――演じる人物の印象はいかがですか?

結城秀康は家康の次男として生まれながらも、二代将軍にはなれなかった人物です。でも、武芸だけでなく義も厚く、豊臣家に人質として養子に入った後も、秀吉がその才覚を認め、後継者になる可能性があったと聞きました。鶴松が誕生した事によって、結城家を継ぐことになりますが、波乱の人生であっても、強くたくましくあり続けた彼は本当にかっこいい人だと思います。

先日、結城秀康の位牌(いはい)所である、森巖寺(しんがんじ)にもお参りしてきました。下北沢住宅街にポツンと立っていて、とてもきれいなところでした。歴史ある大河ドラマに出演できることは、とても光栄で身が引き締まる思いですが、事前準備も含めて自分にやれる事をやって、後悔のないよう挑みます!

■木村多江「感情を受け止めて、寄り添うことを大切にしていました」

――出演オファーを受けた時の率直なお気持ちはいかがでしたか。

親孝行ができるし、素晴らしい俳優の方々とご一緒できる機会、何か学べたらと楽しみでした。

――演じる人物の印象はいかがですか?

夫の数正さんは常に命をかけて戦っているので、癒しであり、彼の前では安定してる人、また寡黙なので、彼を理解しようと努力し、寄り添っている人と役を捉え、現場では数正さんと演じる松重さんのあらゆる感情を受け止めて、寄り添うことを大切にしていました。

――大河ドラマ「平清盛」(2012年)以来、11年ぶりの大河ドラマ出演ですが、久々に大河ドラマのスタジオに来られたご感想を教えてください。

タイムスリップしたようで楽しく、スタッフの方々の細やかな職人技に支えていただき、とても役に入りやすく、以前も同じように感じたことを思い出しました

■木村多江「ジーンとくるシーンも二人で作ることができ…」

――好きな“古沢作品”はございますか。

「外事警察」(2012年)は、本当の現実でも、何かに追われてるようなハラハラの気持ちが止まらなくなるほどハマっていました。また、映画の「キサラギ」(2007年)も、ストーリー展開が大好きで何度も拝見しています。

――夫・石川数正役の松重豊さんと共演されてのご感想を教えてください。

久々の共演でしたが、削ぎ落としていく芝居をしながらその人を語る、ということを学ばせていただきました。また、とても日常的で、でも自分の中でジーンとくるシーンも二人で作ることができ、すてきな思い出になっています。

■鳴海唯「少女から一人の女性として成長する様子を丁寧に演じようと」

――演じる人物の印象はいかがですか?

出演が決まった時は、本当にうれしく、徳川家の一員として出演させていただけることに身の引き締まる思いでした。稲は徳川四天王とまで言われた本田忠勝を父に持つ女性で、その血を存分に引き継いだ、勇敢で信念のある女性という印象を受けました。

真田家に嫁ぐという決心に至るまでの葛藤や父への想いなど、父の背中を見て育ってきたからこその表現ができたらと思いました。また、稲の少女ならではのわがままな部分やお茶目な部分も描かれているので、そういったところも意識しながら、少女から一人の女性として成長する様子を丁寧に演じようと思いました。

――大河ドラマ初出演ですが、これまで大河に持っていた印象はありますでしょうか。

俳優であれば誰もが憧れる大舞台で、老若男女問わず長年愛され続けているドラマという印象です。「軍師官兵衛」(2014年)は、小さい頃父と一緒に見た、最初の大河ドラマでした。とても印象に残っています。

■鳴海唯「父と娘の時間を想像することができました」

――初めて時代劇に出演されるにあたり、お気持ちをお聞かせください。

大河ドラマへの出演も初めてですが、時代劇の出演も初めてだったのでとても緊張しました。所作や言葉遣い、髪型など、どれをとっても新鮮で刺激的でした。昔の時代の言葉に憧れがあったので、自分のせりふを見た時、うれしくてワクワクが止まりませんでした。

――好きな“古沢作品”はございますか。

コメディー作品が大好きなので、「リーガルハイ」(2012年)や「コンフィデンスマンJP」(2018年)などが大好きです。どのキャラクターも生き生きしていて、いつか古沢さんの作品に出たい、と思っていたので今回念願かない、とてもうれしかったです。

――父・忠勝役の山田裕貴さんは、鳴海さん初の“朝ドラ”出演となった連続テレビ小説なつぞら」(2019年)でも共演されていたかと思います。今回親子役で共演してみて、山田さんとの現場でのエピソードがあれば教えてください。

なつぞら」では義理の兄と妹という関係性で、同じシーンが少なかったので今回親子役として改めてご一緒させていただけて光栄でした。山田さんの父としての佇まいが素晴らしくて自然と作中では描かれていない、父と娘の時間を想像することができました。

結城秀康役・岐洲匠/(C)NHK