三池崇史がダークヒーローを描くドラマ「警部補ダイマジン」(毎週金曜夜11:15-0:15、テレビ朝日系)が放送中。捜査一課のエース・台場陣(生田斗真)と、彼の秘密を盾に「動く暴力装置」として台場をこき使う警視正・平安才門(向井理)。彼らの暴走する正義に巻き込まれ、刑事・七夕夕夏(土屋太鳳)は、想像を絶する強大な組織と対峙する。生田、土屋、向井に撮影の裏側や自身が“貫きたいこと”を聞いた。
■「『ここまでやっていいんだ』という爽快な感じと、覚悟がある作品」(向井)
生田:映画の三池組が、そのままドラマの現場に。これまでのテレビドラマでは見たこともないような、スリリングで熱を持った作品になっているんじゃないかな?
向井:「ここまでやっていいんだ」という爽快な感じと、覚悟がある。チャレンジしている作品ですね。
生田:ヤバさや危険な香りが、台場の魅力を引き立てていると思うんです。法で裁けない悪に制裁を下すダークヒーローだけれど、ヒーローよりはダークの部分を濃くすることを意識して演じました。
向井:台場を操るという点では、平安が一番サイコパスかも(笑)。でも、人が抱える不満を代弁してくれる魅力的な存在。つかみどころがないような、セリフと表情が合っていない部分もあえて作るようにしました。
土屋:七夕は、すごく真っすぐな子。知りたいものに目が向く少年のようなイメージで臨みました。
■「朝お風呂に入って、現場ですぐに濡らして…」(生田)
台場はヨレヨレコートにボサボサヘアがトレードマーク。役作りのために、生田はパーマをかけた。
生田:僕は朝、お風呂に入って、髪を洗って乾かして現場に来る。でもまた、現場ですぐに濡らしてムースを付けてパーマを出すんですよ。
土屋:朝、2回も髪の毛を濡らして、しかもヘアメークさんも同じ髪形、たまにどちらか分からなかった(笑)。
生田:ヘアメークの男の子も同じパーマをかけて、髪形の研究をしくれていましたね。うれしかった。
向井:台場のコートが白なので、ロケのときはレフ板並みにまぶしくて、対面で話す場面は迷惑でした(笑)。
■「あいさつと差し入れが大事」(土屋)
法に反しても、自分の正義を貫く台場と平安。3人にとって、自身が貫きたい大事なこととは?
生田:僕は大事にすることを持たないことかな。特にお芝居の現場では、自分のルールが邪魔になることも。「こうしたい」を持たずに、現場で感じたことに身を任せるようにしてる。
土屋:でも現場では、その感じたことをちゃんと声に出して確認していらした印象があって、すてきだなと思いました。私が大事にしていることは、あいさつと差し入れ。自分が感動したものしか差し入れしないと決めています(笑)。
生田:それ、ホントに大事!
向井:うん、一番大事だよ(笑)。
土屋:先日、大好きな季節のお菓子を差し入れたんですが、去年と同じだと思って「ラムレーズンです」と言ったら、今年はゆずピールでした…。
生田:やっぱり違ったんだ(笑)「ラムレーズンの感じしないよ」と言っても「ラムレーズンです」って返されたから、疑問を感じてたんだ。
向井:僕は、食べたいものを食べること。食べることでテンションが上がるので、制限をかけないようにしていて焼肉ばっか食べています。またみんなで行こう。太鳳ちゃんは、肉のイメージしかないよね(笑)。
土屋:お肉が幸せだったんですけど、最近食の好みが変わってきましたね。
取材・文=坂本ゆかり
※『月刊ザテレビジョン』2023年9月号
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