里崎智也

千葉ロッテマリーンズで野球解説者里崎智也氏が4日、公式YouTubeチャンネル『Satozaki Channel』を更新。3日にZOZOマリンスタジアムで行なわれたロッテ北海道日本ハムファイターズの試合での“守備妨害”をめぐる場面について解説した。

【動画】「守備妨害」の解釈について説明


■「守備妨害」をアピールするも…

3日の試合では、ロッテが5点リードしていた7回、日ハムが1点を返して4点差にし、なお1死満塁に。この場面で日ハム加藤豪将選手がファーストゴロを打った。1塁手のロッテ山口航輝選手が本塁へ送球し、3−2−3の併殺を狙ったものの、佐藤都志也捕手の1塁への送球が加藤選手の足に当たる。ボールが転々としている間に、日ハムが1点を追加した。

これに対して山口選手が、加藤選手がファウルラインの内側を走塁していたとして守備妨害をアピール。吉井理人監督が球審に確認するも、守備妨害は認められず、佐藤捕手の失策と記録された。


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■「あれはアウトやと思う」

ルールでは、打者が1塁への走塁時に、スリーフットレーンをはみ出して走っていた際、野手の守備を妨害した場合にはアウトとなる(守備に影響がなければ問題はない)。

里崎氏は、「(ルールではランナーが)最後の1歩を踏むときに、ライン上、もしくはフェアゾーンに入ってもいいってなってる。でも映像を見たら(加藤選手は)ずっとライン上を走ってる」とし、「あれはアウトやと思う。守備妨害。ベース踏んでから当たったんだったら問題ない。でもベース踏む前に当たってるからね。しかもずっと(ファウルラインの)中を走ってて」と釈然としない様子。


■「最後の1歩」で当たった場合

その上で、里崎氏自身の見解として「ずっと中を走ってても、『最後の1歩のところで当たった』のは守備妨害にならないのかもしれない」と推測。「だってそうじゃないと納得できないもんね。ずっとライン上走ってるから、普通だったら守備妨害になる」と話す。

続けて、「でもこれが守備妨害じゃないってことは、最後の1歩のところで当たったから。ルールの解釈上『最後の1歩』のところでは、それまでどんなに中を走っていようが、どんなに外を走っていようが、そんなのはまったく関係なく、最後の1歩のところが当たってもセーフですよ、なんだと思う」と説明する。

■リクエスト対象の拡大を

また、「一番根本的な問題は、佐藤都志也がちゃんとファーストに投げておけばよかっただけ」と苦言も。

現在のリクエスト制度では、ストライクやボール、ハーフスイングなどの判定のほかに、守備妨害、走塁妨害の判定もリクエストの対象外とあって、「ストライク・ボール(の判定)以外はリクエストOKにしよう、全部。それが一番、面倒くさくない」と提案していた。


■ファンからも賛否

このプレーに関しては、ファンからもさまざまな声があがっている。コメント欄では、「あれは守備妨害じゃないの?」「野球やってた身としては守備妨害だと思いましたけどね」と判定への不満を抱く人も。

その一方で、「あのプレーキャッチャーもそうだし、ファーストもちゃんと送球してれば、ことが起きるまでもなく普通のホームゲッツーだけどね」と、あくまでも守備側の問題だと指摘する人も見受けられた。

また、里崎氏のリクエスト対象プレーの拡大案に「リクエストできれば審判も無駄に叩かれないし、選手や観客も納得するからリクエストできるようにしたほうがいいよなあ」「頼むからリクエストできる範囲を増やしてほしい。お互いにモヤモヤするシーンが増えるの嫌なんだよな」「ストライクスイング判定以外はリクエスト対象化賛成です!」と賛同のコメントが寄せられていた。

■「守備妨害」の解釈について説明

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(文/Sirabee 編集部・しばたけろこ

里崎智也氏、千葉ロッテの“守備妨害”をめぐる映像を分析 「アウトやと思う」も…