日清オイリオグループは、新たな油糧資源・機能素材の獲得に向けて、微細藻類から得られる食用油脂などの有用物質の生産や、食品用途に向けた開発・機能評価の研究を開始する。

このほど、「共創の場形成支援プログラム(COINEXT)」の「共創分野(本格型)」に採択されている産学連携プロジェクト「バイオDX 産学共創拠点」に参画した。同プロジェクトにおいて、日清オイリオグループがこれまで培ってきた技術を生かし、微細藻類から有用物質の抽出・精製技術の確立や、食品用途に向けた開発・機能評価において役割を果たしていくという。

世界人口の増加や食に対するニーズの多様化など、食を取り巻く環境が変化する中、すべての人が健康やおいしさを享受し続けていくためには、新たな食料資源の確保が課題の一つとされている。

バイオDX 産学共創拠点」プロジェクトは、「日清オイリオグループビジョン2030」で定めた6つの重点領域全ての課題解決に資する取り組みとなる。日清オイリオグループは「この参画を通して、新たな油糧資源・機能素材の研究開発に取り組み、生きるエネルギーをすべての人へお届けする企業グループを目指していく」としている。

産学連携プロジェクト「バイオDX 産学共創拠点」は広島大学を中心に構築し、SDGsに基づくあるべき将来像の構想として3つのターゲットを掲げており、全体で4つの課題が設定された。

日清オイリオグループが参画する研究グループは、研究開発課題リーダーの太田啓之東京工業大学名誉教授(ファイトリピッド・テクノロジーズ代表取締役CEO)のもと、ターゲット1の「食料問題を解決するフード&アグリテック」と3の「カーボンゼロを推進するバイオものづくり」を主な目標とする課題〈4〉「微細藻類および植物による有用物質生産プラットフォームの開発」に産・学・官で取り組んでいく。

〈大豆油糧日報2023年8月4日付〉

「バイオDX 産学共創拠点」SDGsに基づくあるべき将来像の構想としての3つのターゲット