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 イギリスで、猛スピードで走行する車に驚いて、飼い主のもとから逃げ出してしまった犬が、線路脇で怯えているのを、走行中の貨物列車運転手が発見した。

 犬に気が付いた運転手の男性は、ためらうことなく列車を止めた。

 保護した犬を連れて列車の運転室に戻った男性は、勤務後に犬を自宅へ連れ帰った。

 男性の妻は、地元の動物病院に片っ端から問い合わせを行い、犬の飼い主が判明した。心配していた飼い主は、犬を保護してくれた男性に、涙を流して感謝の言葉を伝えたという。

【画像】 逃げた迷子犬を発見した貨物列車の運転手

 7月4日の夜、イギリスイースト・ミッドランズ、ラトランド州オーカムに住むドーンさん(60歳)とイアンベインさんの飼い犬でパグのポピーは、スピード違反の車に驚いて、突然逃げ出した。

 ドーンさんたちは一晩中ポピーを探し回ったが、見つけることができなかった。

 翌朝の午前8時20分ごろ、貨物列車を運転していたマイケルジョーンズさんは、踏切付近で減速していたとき、自分を見上げている「小さな顔」に目を疑った。

 それこそがポピーで、反射板が使用されている赤いハーネスが光り、彼の目を引きつけたのだ。

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 ポピー行方不明になった場所から、約1.6キロ離れた場所まで来てしまっていた。

運転士はためらうことなく列車を止めて犬を保護

 ジョーンズさんは、視界に入ったものが犬だとわかると、ためらうことなく列車を止めた。

突然、小さな小さな顔が私を振り返ったんです。

私は何も考えずに列車を止めて、犬を見つけられるかどうか確認しようと運転室から飛び降りました。

犬は、とても悲しそうで寂しそうな顔をして、震えながら地面を見下ろしていました。

(こんな場所に犬がいるなんて)自分の目が信じられませんでした。

  ジョーンズさんはポピーを抱いて運転室に戻るとを膝の上に20分ほど乗せていたという。

 その後、自宅へと連れ帰り、妻のジュリアさんが地元の動物病院にかたっぱしから電話して、行方不明の犬がいるかどうかを調べた。

 幸運なことに、ドーンさんはポピー行方不明になったことをかかかりつけの動物病院に連絡していたため、ポピーの飼い主が判明した。

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ポピーとの再会が叶った飼い主、感謝の涙を流す

 翌日、ジョーンズさんは再びポピーを列車に乗せ、今度はオーカム駅まで行き、ドーンさんのもとに連れて行った。

 ポピーはその時も、運転するジョーンズさんの膝の上に20分ほど乗っていたという。

 ジョーンズさんがドーンさんと連絡を取りあっている間、ポピーはごはんと水をもらい、とても元気にしていたようだ。

 ドーンさんは前夜12時間以上もポピーを探し回っていたため、寝間着のままだったが、連絡をもらって踏切のところまでポピーを迎えに来た。

 この日ジョーンズさんには、犬を返すために駅に立ち寄る特別な許可が与えられていたため、ドーンさんにポピーを引き渡す時に対面することができた。

 列車を止めてポピーを救助し、大切に保護してくれていたジョーンズさんの親切に感動したドーンさんは、涙を流して感謝の気持ちを伝えた。

 その後、念のためにドーンさんはポピーを動物病院に連れて行ったが、目の充血だけで怪我はなく、元気だと診断された。

 ポピーが飼い主のもとに無事に戻ることができて、ジョーンズさんも一安心したようだ。

もし、私がポピーを見つけられなかったらと思うとぞっとします。ポピーがいた所は、特別な理由がない限り人が注意を向けたりしない場所ですから。

 親切なジョーンズさんのおかげで、もしかしたら命の危機に直面していたかもしれないところを救われたポピー

 今は、ドーンさんのところに戻って、落ち着きを取り戻しているということだ。

References:Train driver hailed a hero after rescuing runaway dog from railway tracks - Leicestershire Live/ written by Scarlet / edited by parumo

 
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貨物列車の運転手が線路脇でおびえている犬を発見。ためらうことなく列車を停止させ犬を救う