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世界中で熱波のような暑さが猛威を振るっている。脱水症状や熱中症を防ぐべく、こまめな水分補給を心掛けなければいけない。

ところがある女性は、水を大量に飲んだことにより残念ながら命を落としてしまった。イギリスの『Mirror』やアメリカの『NEW YORK POST』が報じている。


■20分間で2リットルもの水を

このたび亡くなったのは、2人の子供を持つ、35歳のアシュリーサマーズさん。先月1日から4日にかけ、アシュリーさん一家は独立記念日を祝おうと、インディアナ州のフリーマン湖で休暇を過ごしていた。

最終日はとくに暑く30度を超える猛暑に。そこで一家は湖周辺で遊ぶことになったが、しばらくしてアシュリーさんは脱水症状を感じ、わずか20分の間に2リットル近い水を飲み干したという。


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■めまいと頭痛を訴え失神

家族によると、その直後にアシュリーさんはめまいと頭痛を訴え、家族は自宅に戻ることになったが、車が車庫に到着すると彼女は気を失ってしまった。

急いで彼女を『IU ヘルス・アーネット・ホスピタル』に連れて行ったものの、残念ながら帰らぬ人となってしまった。

アシュリーさんのきょうだいであるデヴォン・ミラーさんは、メディアの取材に「彼女は昔から、水に入って遊ぶことが大好きでした」と答えている。


■臓器提供で5人の命を救う

きょうだいからアシュリーさんの容態について、「脳が腫れあがり、どうすることもできないと医師に告げられた」と話したデヴォンさん。

死因について水中毒と教えられた際には、「水をたくさん飲むことの何が悪いの?」ときょうだい揃ってショックを受けたそうだ。

なお、臓器提供を希望していたアシュリーさんの遺体からは、心臓、肝臓、肺、腎臓など次々と臓器が摘出され、5人の命を救ったという。


■水分補給の落とし穴

最近耳にすることが多くなった「水中毒」は、短時間に急激な量の水を飲むと発生する現象だ。

食事から十分な電解質を摂取せず、純粋な水だけを大量に飲むことで体内の電解質のバランスが崩れ、最悪の場合は死に至ることもあるという。

脱水・熱中症の対策として、専門家は「糖分・塩分、それにナトリウム、カリウムなどの電解質のバランスがとれた、スポーツドリンクを飲むのが一番」だという。

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(文/Sirabee 編集部・桜田 ルイ

2児の母が”水中毒”で急死 脱水症状で20分間に2リットルもの水を…