陸上自衛隊が採用するかはまだ不明です。

今春から目撃されるようになった偵察戦闘型も

2023年8月上旬、陸上自衛隊が導入を検討中の新たな戦闘車両「共通戦術装輪車」が陸上自衛隊富士駐屯地の近傍などで確認されました。

共通戦術装輪車」とは陸上自衛隊が導入を計画している次世代の車両装備です。ベースとなる車両から様々な派生型を開発し、ファミリー化するため「共通戦術総輪車」という名はいわば総称で、今回確認されたのはそのなかの歩兵戦闘型と機動迫撃砲(自走迫撃砲)型、偵察戦闘型でした。

すでに昨年(2022年)以来、共通戦術装輪車は日本各地で目撃されています。そのなかで今年春以降、姿を見るようになったのが、偵察戦闘型と呼ばれるタイプです。このタイプは、車体後部に伸縮式の監視用センサーや衛星通信システム用のドームを搭載しているのが特徴で、既存の87式偵察警戒車の後継と目される車両です。

撮影した武若雅哉カメラマンによると、これより前の日に広島県呉市にある海上自衛隊呉基地でおおすみ型輸送艦共通戦術装輪車を積載する試験が行われていたそう。その後、広島県から富士駐屯地のある静岡県まで陸路で共通戦術装輪車が移動しているという情報をSNSなどで確認したことから、急きょ撮影に出向いたとのことでした。

このように高速道路を用いて各地へ出向いているほか、民間港などでフェリーに乗り込む姿も確認されるようになっています。恐らく今後、さらに目撃例が増えていくものと思われます。

防衛省/陸上自衛隊が開発中の共通戦術装輪車の偵察戦闘戦闘型(武若雅哉撮影)。