8月14日(月)に放送されるNHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争」(夜10:00ー11:30、NHK総合)の取材会が8月4日に都内にて行われ、主演の森田剛、共演の橋本愛高良健吾安田顕が登壇した。また、制作統括を務める新延明氏、演出を手掛ける一木正恵氏も登場。

【写真】森田剛、高良健吾らの集合ショット

同ドラマは、戦時中の日本放送協会とそのアナウンサーたちの活動を、事実を元にドラマ化して放送と戦争の知られざる関わりを描く。

高良健吾「戦争を題材にした作品は必要だと思っていて…」

冒頭、和田信賢アナウンサーを演じる森田は「今日はよろしくお願いします。感想は後ほど」とあいさつし、和田実枝子アナウンサー役の橋本は「(演出の)一木さんとは私が幼い頃からご一緒させていただいていて、今回また一緒にできてうれしかったですし、本当に尊敬する皆さんとお芝居できた時間が、私にとってすごく宝物になりました」と語った。

続いて、館野守男アナウンサーを演じる高良は「戦争を題材にした作品は必要だと思っていて、そういう作品に参加できたことは自分にとっても意味があるのでありがたいです」と話した。

そして、米良忠麿アナウンサーを演じる安田は「キャストやスタッフの皆さんの熱量がすごく伝わってくる作品だなと思います」とコメント。

安田顕良い意味で力が入る役柄でした」

さらに、それぞれの役を演じた感想について聞かれると、森田は「和田信賢さんは自分の言葉で表現する人だったと思うので、そこに僕はすごく魅力を感じます」と話し、橋本は「女性のアナウンサーという役柄は初めてで、今の時代よりも女性の立場が弱い時代で葛藤が多い中で、それでも強く生きている女性を演じられたことは幸福なことでした」と語った。

また、高良は「苦しかったなという思いがあります。館野さんは言葉の力を信じて、自分の正しい道を信じて進んだ。そういう人物を演じたからこそ言葉の怖さを感じました。戦争を題材にした作品を届けるということは、戦争の恐ろしさを伝える作品でもあったので、その中で翻弄されている館野さんを演じるのは大変でしたし、いろいろな思いがありました」と話した。

そして安田は、「実在される方を演じるというのは、その方に対する責任もあるのでより思いが強くなり、良い意味で力が入る役柄でした。また、今の日本放送協会が、戦時中の日本放送協会を描くということは、すごいことだなと感じました」と言葉を紡いだ。

■森田剛「思いが一緒なので、余計難しいなと…」

そして取材会では記者からの質問に移り、“主演として現場で意識したことは?”という質問に森田は「監督から『思ったことを思いきりやってください」と言ってくださったので、そういう意識でいました。皆さんと関わるシーンは思いが一緒なので、余計難しいなと感じながら演じていました」

また、橋本は「森田さんのお芝居を間近で感じた時に圧倒されて、森田さん演じる信賢さんを一番近くて見れることがすごく幸福でした。私はこの作品の撮影の時に、辛い思いを感じていて。でも、森田さん自身が本気でぶつかって演じられていて、その熱量を感じて、“逃げてはいけないな”と思いながら演じていました」と森田との共演について語った。

さらに、高良も森田との共演について「(森田さんには)常に現場で撮影している時から『すごいな』と思っていて、ドラマとして完成した時に何倍も輝いていて。自分がここまでやるにはどうすればいいのか、と自分と向き合う時間も増えて幸せな時間だったなと思います。ありがたい経験でした」と振り返った。

■演出・一木正恵「自分事として見ていただけたら幸いです」

そして、安田も「私が現場で森田さんとお会いする時は、大体役として寝ていたので『この人はいつも寝ているのな』と思っていました(笑)」と会場に笑いを誘い、「映像として見た時にとても驚いて。学徒出陣のシーンは本当にすごかったです」と話した。

そして、ドラマの見どころについて、演出を務める一木氏は「人々が口で語ったような歴史を皆さんと共に、自分たちの時代から逆算せずに、その時その時を生きている感じで撮影ができたと思いますの、その熱量が伝わり、自分事として見ていただけたら幸いです」と語った。

最後に、森田が「今の時代だからこそ意味があると信じていますし、より多くの人に届けたいですし、見てほしいなと思っています」とメッセージを残して会見は終了した。

NHKスペシャル「アナウンサーたちの戦争」は8月14日(月)夜10時より放送。

森田剛/(C)NHK