親子・親子喧嘩

素行が悪い息子を怖がり、寝る場所も離して避けていた父親。しかし些細なことが原因で息子に殺害されていたことを、『Thaiger』などタイのメディアが伝えている。


■息子を恐れていた父親

タイで暮らしていた男性(57)にとって、問題の多い息子(32)は愛おしくも恐ろしい存在だったようだ。

息子はアルコールと違法薬物に依存し、暴れることもある。襲われることを恐れた男性は近くでは眠らないようにし、自衛していた。その一方で息子を突き放すこともできず、食事を毎日用意し与えるなど世話を続けていたという。


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■食事場所をめぐり喧嘩に

先日も、男性の家族はいつものように田んぼでせっせと働いてから帰宅。夕飯の支度を始めて少し経った頃、別室にいた男性と息子がいきなり激しい口論を始めた。

しかしいきなり静かになったため様子を見に行ったところ、頭に深い傷を負った男性の遺体が転がっていた。

慌てた親族が息子を問い詰めたところ、農作業をする場所で米を食っていたせいで叱られたと告白。そのせいでカッとなり殺したこと、また直前に酒を3杯飲み違法薬物を摂取したことなどを明かした。


■警察が急行し逮捕

午後8時15分には警察が駆けつけ、うつ伏せで倒れている男性を発見。近くに落ちていた刃物、米が入った箱、魚醤の瓶などを押収し、逃げずに待っていた息子を逮捕したと発表した。

息子は以前から大きな問題を抱えていたとみられているが、仕事はしていたのか、またアルコールや薬物依存を克服するため努力していたのかなど、詳細は伏せられたままだ。


■依存症がもたらす悲劇

アルコール依存、また薬物依存が家庭内暴力や殺人事件につながるケースは国内外で報告されている。

昨年夏にはインドで暮らす16歳の少年が、酒に溺れて母親に暴力を振るう父親を殺害。その後に自首し、「拷問のような暴力を受けて倒れた母を見て、我慢の限界を超えてしまった」「父を殺すしか母を救う方法はないと思ったんです」と語ったと伝えられた。

厚生労働省のホームページには、依存症対策や相談機関に関する情報が掲載されている。悩んでいる人はぜひ一度目を通していただきたい。

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(文/Sirabee 編集部・マローン 小原

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