経済学者・成田悠輔氏が8月6日に生出演した「サンデー・ジャポン」(TBS)で述べた、自民党女性局によるフランス研修騒動への「見解」に反発の声が寄せられている。

 今井絵理子参院議員や、松川るい参院議員ら自民党の女性局員総勢38人が参加したフランス研修は、同国の少子化対策や子育て支援にまつわる視察・意見交換を目的としていたというが、実際には、彼女らの現地における“浮かれっぷり”を示すような写真に批判が殺到したのは周知の通り。研修費用の一部には国民の税金が使われていたということもあっての批判だが、成田氏はこれを「全般、結構どうでもよくないですか?」と一蹴。続けて「写真に腹が立つ、立たないみたいなことを国民全体で議論していることがいちばんムダ。法に関わるわけでもない。国の予算から見て、大金がかかっているわけでもないことについて、議論する必要は特にない」と、わざわざ報道番組で取り上げるような案件ではないと主張。また、「殺人事件は毎日起きている」と言って、女性局の研修騒動より報じるべき問題があるとも指摘した。

 国の予算レベルで考えれば、彼女らが研修に費やした金額は微々たるものだとも主張していたが、ネット上の視聴者からは、異を唱える意見が目立ったのだった。いわく、「随分悠長な考え方だな。あらゆる面で無駄な支出が重なってるから、いくら増税しても財源が不足する結果に繋がってる」「国の予算と比べて少額だから大した話じゃないとか、そういうことではないでしょう?」「公金を使って有意義な研修をしているかどうかは知りたい。権力を預けている人がどんな人が、チェックするのを止めたら民主主義体制なんて壊れちゃう」…。

「国民への増税や物価高が懸念される中での騒動だったので、一般庶民には“どうでもいいこと”とはなかなか考えられないでしょう。ベストセラーの著者でもある経済学者でお金には困っていないように見える成田氏の発言だけに、上から目線のようなものを感じた視聴者の反発もあるのかもしれませんね」(テレビ誌ライター)

 いずれにせよ、「無駄な研修ではない」と主張するだけでなく、松川・今井両氏を始め研修に参加した他の女性局員らには、その「成果」を目に見える形で示していただきたいところだ。

(木村慎吾)

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