WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」(東京都新宿区)で、名古屋造形大学 情報表現領域 平野真美 特任助教の個展「架空のテクスチャー」が開催されている。

 平野特任助教は、不在の存在と向き合いその対象を忠実に再現することで、実在・非実在生物の生体構築や生命の保存、蘇生を試みる作品を制作している。

 本展では、14年から制作してきたユニコーンと、現在新しく制作を進めているユニコーンの一部のパーツ(頭蓋骨、一角、眼球、視神経など)を対峙させるとともに、ユニコーンのベースとなる原寸の設計図や、クオリティをあげるため繰り返し型取り、形成していく過程で生まれた複数の失敗した頭蓋骨も併せて展示している。

 前作の『変身物語』から学んだ愛犬の遺骨の形状などを参考にしてユニコーンの新たな骨格を制作し、また、ユニコーン同士を対峙させる理由について彼女は、”新しく制作するユニコーンに今まで制作していたユニコーンのことを知っておいてほしいし見せておきたいから”と、そこに横たわる作品を超えた尊い存在へ真摯に向き合い続ける敬意と誠実さで溢れている。

 ユニコーンを想像しながら骨の表面に架空のテクスチャーを付け加え本物に近づけていく行為の不思議さと、同時に架空生物の本物とされるものは何か、そのあわいが感じられる展示となっている。

【会 期】2023年8月4日(金)~8月14日(月) ※水曜日休館

【会 場】WHITEHOUSE「ナオ ナカムラ」|東京都新宿区百人町1-1-8 WHITEHOUSE

【時 間】14:00~19:00 土日祝は13:00~

【観覧料】300円(パスポートメンバーは無料)

▼ギャラリーWebサイト

https://7768697465686f757365.com/portfolio/mami-hirano/

  • 平野真美プロフィール

1989年 岐阜県出身

東京藝術大学大学院美術研究科修士課程先端藝術表現専攻修了

東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程先端藝術表現専攻在籍

 闘病する愛犬や、架空の生物であるユニコーンなど、対象とする生物の骨や内臓、筋肉や皮膚など構成するあらゆる要素を忠実に制作することで、実在・非実在生物の生体構築、生命の保存、または蘇生に関する作品制作を行う。不在と死、保存と制作、認知と存在に関する思索を深め、現代の私たちはいかにそれらと向き合うのかを問いかける。

 主な個展に「蘇生するユニコーン」(ギャラリーマルヒ、2018)、「アーティスト・イン・ミュージアム 平野真美 Meets 岐阜県立岐阜盲学校」(岐阜県立岐阜盲学校、2018)、「変身物語 METAMORPHOSES」(アーツ千代田

3331、2021)、「空想のレッスン」(Maki Fine Arts、2023)など。

 主なグループ展に「2018年のフランケンシュタイン バイオアートにみる芸術と科学と社会のいま」(EYE OF GYRE、2018)、「セカンドフラッシュ」(岐阜県美術館、2019)、「ab-sence/ac-cept 不在の観測」 (岐阜県美術館、2021)、「Collectorsʼ Collective Vol.5 」(biscuit gallery、2021)など多数。

【名称】名古屋造形大学
【学長】伊藤 豊嗣
【所在地】愛知県名古屋市北区名城2丁目4番1
【WebサイトURL】https://www.nzu.ac.jp/
【学部】造形学部 造形学科
・美術表現領域
・視覚表現領域
・地域建築領域
・空間作法領域
・情報表現領域
【大学院】造形研究科修士課程 造形専攻

 名古屋造形大学は、名城公園キャンパスにおいて新たな都市型の芸術大学をつくりたいと考えています。アート、デザイン、エンタテインメントそれぞれの分野のものづくりを極めていくことはもとよりですが、そのためにも積極的に社会に開き、社会と関わる、そんな活動を心がけていきます。つくるだけではなく、社会へ発信し、社会とつながる役割を担うことで、どのようなものづくりであるべきか考えられる人を送り出していきます。

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