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台風6号の影響で、北陸地方フェーン現象が強まり、糸魚川(新潟県)など最低気温が30度以上の「超熱帯夜」を観測。日中も気温が上がり、小松(石川県)では40.0度と、最高気温が40度以上の「酷暑日」を記録しました。明日11日も、フェーン現象が残り、猛烈な暑さが続くでしょう。一方、台風7号が発達しながら本州の南の海上を北上し、お盆に関東から近畿に上陸するおそれが出てきました。北陸地方にもかなり接近するおそれがあり、お盆の交通機関に大きな影響が出るおそれがあります。

台風6号の間接的な影響 北陸はフェーン現象で「超熱帯夜」「酷暑日」を観測

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台風6号は朝鮮半島付近を北上しています。北陸地方は台風の東側にあたり、南寄りの風が山を越えて乾燥した熱風となっており、フェーン現象となっています。南寄りの風の強まっている所があり、敦賀では最大瞬間風速30.8m/sを観測しました。あすの明け方まで、南寄りの風が強く吹く所があるでしょう。

南寄りの熱風の影響で昨夜から気温が下がらず、新潟県では最低気温が30度以上の「超熱帯夜」となった所がありました。糸魚川では最低気温が32.0度となり、このまま明日午前0時までにこの気温を下回らなかった場合は国内の観測史上最も高い最低気温となります。なお、これまでの国内の記録は、同じ糸魚川で2019年8月15日に観測された31.3度となっています。その他、高田で30.9度、相川で30.4度、粟島で30.6度と、4地点で「超熱帯夜」となりました。

日中も危険な暑さとなり、最高気温は小松では最高気温が40.0度と、「酷暑日」となりました。また、糸魚川(新潟県)で39.3度、八尾(富山県)で39.0度など、観測史上1位の高温となった所もありました。

なお、台風6号は明日にかけて朝鮮半島北部を進むため、きょうよりは弱まるものの、フェーン現象が続くでしょう。引き続き、昼夜を問わず、熱中症に警戒してください。また、農作物の管理にも十分な注意が必要です。

※酷暑日:日本気象協会が独自に名称を付した最高気温40度以上の日のことで、気象庁は定義付けしていません。
※超熱帯夜:上記と同様にして夜間の最低気温が30度以上のこと。

台風7号は強い勢力を維持して本州付近に北上 北陸付近を通過のおそれも お盆の天気に影響大

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台風7号は、小笠原近海を西よりに進んでいます。このあと、日本の南海上の海水温の高い領域を北上する見込みで、明日には強い勢力に発達、その後、日本の南海上を北西へ進み、15日には強い勢力を維持した状態で関東から近畿にかなり接近または上陸するおそれがあります。

北陸地方では、台風周辺の湿った空気の影響で14日には大気の状態が不安定となり、15日~16日頃に、台風の直接的な影響を受けるおそれがあります。今回は台風が北陸の近い所、または北陸地方を通過するコースとなるため、暴風や高波に注意が必要です。台風の進路によっては大雨となる所もあるでしょう。

台風がどこを通過するかによってその場所の影響の大きさが全く異なってきますが、お盆の交通機関への影響が出る可能性は高いと言えそうです。お盆休みに帰省や旅行、屋外のレジャーの予定を立てられていた方は、常に最新の台風情報道路情報を確認し、柔軟に計画の変更されることをお勧めします。

続く猛烈な暑さ 熱中症に警戒 夜間も冷房の使用を 農作物の管理にも十分に注意

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北陸地方では梅雨明け以降、猛烈な暑さが続いています。特に福井では7月23日から今日10日まで19日連続で、富山でも7月30日から12日連続で猛暑日となっており、いずれも統計開始以来の記録を大幅に更新する事態となっています。

持続する暑さで体力的にも消耗しやすく、熱中症リスクが高まっています。特に夜間も気温が下がらず、寝苦しい夜が続いています。睡眠不足熱中症リスクを高めると言われています。昼夜を問わず、冷房を適切に使用して、快適な睡眠を心がけ、日中に疲れを残さないようにしましょう。

日中の気温の高い時間帯はなるべく外出を避けるのが望ましいですが、農作業等やむを得ず外での作業をされる場合は、のどが渇く前に水分補給、こまめな休憩を心がけ、涼しい服装で出来るだけ体に熱がこもらないようにしましょう。少しでも疲れや体調に異変を感じたら無理をせず、冷房の効いた涼しい場所、または日陰や風通しの良い場所へ移動し、保冷剤や水などで身体を冷やすようにしてください。

一方、この時期は稲の出穂期~出穂後の高温に対する感受性が最も高い時期となり、フェーン現象による乾燥と高温はコメの品質に大きく影響すると言われています。あすまでフェーン現象の影響が残るため、コメをはじめ、農作物の管理には十分な注意が必要です。

北陸 台風6号の影響で「超熱帯夜」や「酷暑日」に 台風7号はお盆にかなり接近か