MLB史上初となる2年連続「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」をマークした大谷(C)Getty Images

 エンゼルス大谷翔平は現地時間8月9日(日本時間10日)に本拠地・で行われた「ジャイアンツ戦に「2番・投手、指名打者」で投打同時出場。6回3安打1失点で降板後、味方が4点を奪い、逆転に成功。これで節目の10勝目を挙げ、ベーブ・ルースでも成し遂げられなかったMLB史上初となる2年連続の「2ケタ勝利&2ケタ本塁打」をマークした。

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 この日は序盤から制球に苦しむシーンもありながら試合を作った。両軍無得点の2回にブランドンクロフォードに犠飛を許し、1点を奪われると3回にも2死一、三塁のピンチを迎えたが追加点は与えなかった。4回、5回は3者凡退に抑えたものの、6回先頭に四球を与えた直後、無死一塁の場面、マウンド上で足を滑らせてフィル・ネビン監督、トレーナーがマウンドに向かったが続投すると、後続を断ち、得点はあたえなかった。大谷はこの回限りで降板も野手として最後まで出場を続けた。

 打線は5回まで1安打無得点と抑えられていたが、6回先頭のルイス・レンヒーフォが二塁打で出塁すると、続く大谷は申告敬遠で出塁。ブランドンドゥルーリーの適時打で追いつくと、4番に入ったマイク・ムスタカスの3ランで、この回4得点、一気に逆転に成功した。

 7回からはホセ・ソリアーノ、マット・ムーアカルロス・エステベスとつなぎ、ゲームセット。チームも4-1と連勝を果たし、投打の活躍で大谷に10勝目をプレゼントした。

 ただ、大谷は節目の勝利にも冷静だった。地元局「バリー・スポーツ・ウエスト」のX(旧Twitter)で公開された試合後インタビューでは「正直自分の状態というか、納得してなかった」と率直な心情を明かす場面もあった。

 史上初の2桁勝利&2桁本塁打と異次元の活躍を続ける大谷も、投手として最近の試合では下半身や指にけいれんを起こして早期降板するなどアクシデントも続いている。7月27日(同28日)のタイガースダブルヘッダー第1試合ではメジャー自身初の完封勝利をあげるなど高いパフォーマンスを示しただけに、納得がいかない気持ちものぞかせた。

 打者としてもこの試合は2三振、申告敬遠、四球とホームランキング独走中とあって勝負を避けられる場面も続いている。それでも大谷は「歩かされた打席で後続が点を取れたのも大きいです」と前を向いた。

 16連戦を戦いぬき、さすがに顔には疲労感もにじませた二刀流。10日(同11日)は完全休養し、翌日からは敵地でアストロズレンジャーズ戦と強豪との戦いが続く。「また明後日から頑張りたい」と言葉に力を込めていた。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

大谷翔平 2年連続2桁勝利&2桁本塁打 史上初の快挙達成にも「自分の状態に納得がいってなかった」