飛行機に乗る際、迷う人が多いテーマが、座席指定で窓側と通路側のどちらを選ぶかです。これにはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。また、希望席を狙うことはできるのでしょうか。

「4時間」が壁か?

おもにひとり旅などで飛行機に乗る際、迷う人が多いテーマが、座席指定で窓側と通路側のどちらを選ぶかです。これにはどのようなメリット、デメリットがあるのでしょうか。また、希望する席を狙うことはできるのでしょうか。

「乗りものニュース」では過去に飛行機の座席選びに関するアンケートを実施。「窓側派」「通路側派」計674人から次のような声が聞かれています。

◯窓側派
・外の景色を楽しめるから
・端が落ち着くから
・寝やすいから
・機体の丸みの分広いから
・外の写真を撮りたいし、シェードの開け閉め権があるから

◯通路側派
・トイレに行きやすいから
・飲み物や機内食の受け渡しがしやすいから
・早く降りたいから
・荷物棚の荷物を整理しやすいから
・窓側は眩しいから

どれも納得できるメリット・デメリットかもしれません。しかし、実はフライト時間によって、窓側か通路側かは選ばれ方が変わる傾向にあります。

同アンケートではフライト時間が2時間未満の場合、「窓側」は78.5%、「通路側」は21.5%だったのに対し、2時間以上4時間未満だと「窓側」64.7%、「通路側」35.3%、4時間以上だと「窓側」51.3%、「通路側」48.7%と、およそ半々になっています。4時間を超える中・長距離国際線になってくると、通路側を選ぶ人が増えるのです。

希望席を取るコツなど

国際・国内ともに空の便を頻繁に利用するという男性は、国際線便での通路側の苦労や経験を次のように話します。

国内線と違って、長距離国際線は、中間席や窓側の人が通路に出たいときに苦労しているケースが多く見られます。通路側の人がトイレに立つタイミングで一緒に通路へ出たり、テーブルにドリンクや食事がないときを見計らい、通路側の人にどいてもらって通路に出たり、なかには通路側の人が寝ているところを起こさないように飛び越えている窓側席のお客さんも見たことがありますね」

国際線は食事中など、現実的に通路に出づらいタイミングが1時間単位で存在するので、窓側の人はトイレなどへ“行けるときに行く”となりがち――それも人によってはデメリットになるかもしれません。

「もし両方が空いているのであれば、熟睡できそうなときは窓側、そうでないときは通路側といったように、自分の体調で選ぶのも良いかもしれません。窓側であれば、まずそうそう起こされることはありませんし、なにより広いです。また前席・後席にお客さんがいるかどうかもポイントにしながら席を選ぶようにしています」(先出の男性)

なお、一般的に、JAL日本航空)やANA(全日空)などフルサービスキャリア国際線の場合、飛行機の座席は予約時などに指定でき、チェックインのタイミングまで座席変更ができます。また、こうした航空会社では、おおむね搭乗48時間前から24時間前に、公式アプリなどで指定できる席が一気に増えるタイミングがあるとされています(時間は会社により異なる、有料のケースも)。

一方LCC格安航空会社)などでは、座席指定はオプションの有償制となっているのが一般的です。

JAL機のエコノミークラスシート(画像:JAL)。