歴史的偉業を成し遂げた大谷。1日の休養日を挟み、週末からは敵地でのアストロズ戦だ(C)Getty Images

 チームに希望をもたらす貴重な白星だ。

 現地時間8月9日(日本時間10日)、エンゼルスは本拠地でジャイアンツと対戦し4対1で勝利した。この試合で大谷翔平は「2番・投手」で先発出場。投手では97球を投げジャイアンツ打線に対し6回を3安打1失点に抑え、今季10勝目をマークした。

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 3回までは毎回ランナーを出し、2回には味方のエラーから先制点を奪われるも、4回以降は安打を打たせず3人ずつでイニングを終えている。前回登板のマリナーズ戦では中指のけいれんでマウンドを降りていたこともありコンディションも注目された中、自責点0で6回を乗り切った。

 打者では安打こそ無かったものの、2度、四球で出塁、6回には申告敬遠で塁に出たことでチャンスを広げチームの逆転に繋げている。

 ワイルドカード争いに踏みとどまる上でも、大谷は前日に続いての連勝に大きく貢献した。さらに、10勝・40本塁打という史上初の大記録を打ち立てたことで、メジャー公式サイト『MLB.com』でも試合終了直後にニュースとして報じている。

 同サイトは「二刀流スター、MLB史上初のシーズン10勝&40HRを達成」と銘打った記事を配信。その中で「エンゼルスサンフランシスコとのシリーズに必要な勝利をもたらし、オオタニの歴史に新たな1ページを刻んだ。この勝利で、彼はMLB史上初の同一シーズン10勝と40本塁打を達成した選手となった」と偉業を称えている。

 また「エンゼルス二刀流スーパースターは、右手中指のけいれんのために前回の登板を早々に降板した後、立ち直るのを止めなかった」として、マリナーズ戦でのアクシデントからの中5日でのピッチングに賛辞を贈っており、さらにフィル・ネビン監督が「彼は疲れていた」とこのゲームでの様子を語っていたことも紹介している。

 バッティングでもこの日2三振を喫し、6回の第3打席では相手投手の交代直後に申告敬遠で歩かされるなど警戒されていた大谷。しかし、『MLB.com』ではこの申告敬遠がジャイアンツにとって「裏目に出た」と指摘。続くブライアン・ドゥーリ―が同点適時打を放ち、さらにマイク・ムスタカスに逆転3点本塁打が飛び出している。

 ここ数試合、打ち込まれる場面が目立ったエンゼルスリリーフ陣もこのゲームでは3投手が無失点、リードを守ったまま逃げ切った。

 投打で出場し、2年連続の2桁勝利など存在感を示した大谷をはじめ、チーム全体で勝利をもぎ取ったエンゼルス。苦しい状況も続いたものの、16連戦の最後を連勝という結果で締め括った。1日の休養日を挟み、週末からは敵地でのアストロズ戦に挑む。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

メジャー史上初の「10勝&40本塁打」の偉業を達成した大谷翔平 MLB公式も「新たな歴史を作った」と賛辞