ウィル・スミス(54歳)は、家族全員が有名になって成功することを夢見ていたが、結果として家族全員をみじめにしてしまったそうだ。

2010年は、妻ジェイダ・ピンケット・スミスとの息子で、現在25歳のジェイデンが映画「ベスト・キッド」でブレイクし、22歳の娘ウィローは「ホイップ・マイ・ヘアー」でヒットチャートを賑わせていたため、「最高の年」だった訳だが、すぐに名声と富がすべてではないことに気づいたという。

ケヴィン・ハートの番組「ハート・トゥ・ハート」でウィルは、「2010年は、アーティストとしても親としても最高の年だったんだ。6月に『ベスト・キッド』が公開され、10月には『ホイップ・マイ・ヘアー』がリリースされた。心の中に描いていた家族の夢をこうして実現していっているんだってね」
「『俺の父がやったよりもうまくやるつもりだ』ってね。前にも言ったように、父に虐待されていた。自分の家族をそんなふうに扱うことは決してないと自分に言い聞かせていた。夢もあったし、作り上げたい家族の形があった。2010年から2012年にかけてすべての夢が実現した。自分の想像をはるかに超えていたものだった」

しかし事態はすぐに険悪なものとなり、ウィローの反抗につながってしまう。元妻シェリー・ザンピノとの間の息子、トレイ(30歳)も息子に持つウィルはさらに続けた。

「家族は誰も幸せじゃなかった。誰も私の家族に属したがらなかった。ウィローが、まず最初に反抗し始め、成功やお金が幸福を意味するものではないということに初めて気づいたんだよ」
「それまでは、家も家族も手に入れられるし、幸せへの道も勝ち取ることができると信じていた」

そして娘の反抗の結果、ウィルは貴重な教訓を得ることとなる。

「何もかもたくさん持ちすぎると、自分が惨めになる」
「それが私が初めて振り返った時だ。『何を見逃したのか?』ってね。その時本を読んで心理学と人間の幸福との関係性を学び始めたんだ。私は決して不幸ではなかったし、人生を愛していた。でも周りすべてを焼き尽くしたみたいに追い詰めてしまっていた」