トランプ前大統領時代、アメリカは、合意していたはずのイラン核合意から離脱し、イランに対する制裁をした。その中には、韓国国内銀行のイラン系の口座の凍結も入っている。なぜ、アメリカの言うことを聞かなければならないのか。韓国はバイデン大統領になってますます、アメリカのポチ、いや伴侶犬になっているのか。

 イランは、2010年からイラン中央銀行名義で韓国の二つの銀行に口座を設け、原油輸出代金を預けていた。その額日本円にして約9942億円。2010年当時の韓国大統領李明博政権。その後朴槿恵政権と文在寅政権、そして今、尹錫悦政権。2018年だと文在寅大統領の時代だが、そんな大金を預け続けるには、信用に値する大統領であったのだろうか。また、イランと韓国両国の関係が怪しくなった時に、少しずつ額を減らすことはできなかったのか。

 2023年7月下旬、イランは、法的措置に出た。オイルマネーだとしても、アメリカに渡るならまだしも(それはそれで問題山積だが)、韓国で寝かせたままでいいお金ではない。けれど、韓国の銀行だって、そのまま金庫に寝かせているはずもなく、1兆円近いお金をすぐに返せと言われたら、銀行が破綻することは目に見えている。凍結はアメリカからの指示でも、預金運用で利益を得るのも銀行のシステム。下手こいてもう1円も残っていない場合も推測される。そこまではアメリカは責任を取ってはくれない。

 韓国政府は、法務部が団長、常任団員は国務調整室、企画財政部、外交部、産業通商資源部。国がスクラムを組んで返すべきお金ではないことを根本に、対応するという。

 すでに2021年、やはり文政権時代に、イラン中央銀行にある韓国ウォンも凍結されている。目には目を歯には歯をだ。しかし、イランにあるウォンは、韓国にあるイランの金額の比ではない。それを先に返したら、返してやると韓国は言っている。呼吸するようにうそをつくことが政権においても当たり前の国、返しても返される確約はない。現に、イラン中央銀行からきちんとした返事はないとイランのせいにしている。

 アメリカも、話の通じる国の預金を凍結するべきだった。いや、アメリカにしたらはした金。制裁名目でくれてやるから犬となれだったのか。

 日本は、オレオレ詐欺対策のために高齢者にはすぐに預金を下ろさせないという制度をはじめている。たった7000円下ろすのに、身分証とハンコを持って本人が出向かないと下ろせない。

 レベルは違うが…銀行というところには、預かった金はおれのものという、韓国の教えが生きているのかもしれない。

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