快適な気候でサマーホリデーを存分に楽しめる、ベストシーズンの夏のスイスユングフラウ地方。この記事では2日目のインターラーケン&ブリエンツ湖の周辺観光をご紹介します。

エメラルドグリーンに輝くブリエンツ湖はNetflixの韓国ドラマ『愛の不時着』で重要なシーンのロケ地がある場所。リ・ジョンヒョクがピアノを弾いていたあの場所に行ってきました……!

【連載】この夏、絶景のスイス
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■リ・ジョンヒョクがピアノを弾いていた「ブリエンツ湖」の桟橋へ

『愛の不時着』は韓国に住む主人公ユン・セリが、パラグライダーに乗っていたところ間違って北朝鮮に着陸してしまい、リ・ジョンヒョクと運命的な出会いをするラブコメディ。海外旅行が解禁された今、世界中から『愛の不時着』ファンが訪れているのがスイスユングフラウ地方です。リ・ジョンヒョクがピアノを弾いていたブリエンツ湖にある桟橋は、超人気の観光スポットとなっています。

私も『愛の不時着』を全話見ていたので、行った瞬間に「あの場所だ!!」と超テンションが上がりました!

氷河の水が流れるブリエンツ湖は、吸い込まれそうなほど美しいエメラルドグリーン………。桟橋で撮影したい場合、オーバーツーリズムの解決を目的にした入場料が必要です(CHF 5)。コインのみ対応しているので、訪れる前には事前準備をお忘れなく! 桟橋があるイゼルトヴァルトは人口400人ほどの静かな村なので、マナーを守って楽しく観光しましょう。

■青い湖と滝が見られる! 『愛の不時着』ロケ地「グランドホテル・ギースバッハ

もう一つ、ブリエンツ湖周辺で『愛の不時着』のロケ地となっている場所が「グランドホテル・ギースバッハ」。有名なブリエンツ湖とギースバッハ滝の両方を見られる、高台のクラシックホテルです。1875年に開業したホテルは建物も内装もとても美しく、古くから富豪や画家など著名人が数多く宿泊しています。

『愛の不時着』では、リ・ジョンヒョクが通う音楽学校として登場。階段で友人と一緒に会話をしながら降りてくるシーンが撮影されています。リ・ジョンヒョクが歩いたその場所を歩けるなんて、感動……!

グランドホテル・ギースバッハに訪れたら、ホテル内のレストランでランチやカフェを楽しむのがおすすめ。パークレストラン「レ・カスケード」のテラスではギースバッハ滝を見ながら食事を楽しめます。

ホテルの野菜やハーブは敷地内で育てているオーガニック。地産地消の料理にスイスのワインを合わせて滝を眺めていると、「もはや、ここにずっといたい……」という気持ちになりました。

・グランドホテル・ギースバッハ
HP:https://www.giessbach.ch/

ホテルへのアクセスは2つあり、1つ目はバス停「アップツヴァイグン・ギースバッハ」から山を下って向かう方法です。滝を通る簡単なハイキングコースとなっており、森林の中を歩くだけで心がリフレッシュ。滝の近くに行けるだけではなく、迫力ある滝の「裏側」を通ることができますよ!

もう1つの方法は、船とフニクラを乗り継いで行く方法。フニクラとは登山列車で、ホテルと湖を繋ぐこのフニクラは1879年に開業した、ヨーロッパ初の観光客のための登山列車です。4月~10月の運行。

スイスでは多くの画家や詩人がその美しい景色を見て作品を制作し、「その作品が描かれた場所に行きたい」という人々の声に応えるように、列車が発展していきました。このフニクラも開業したことでホテルまでわざわざ山を登る必要が無くなり、多くの人が訪れるようになったのです。

今回は帰りにフニクラを利用。約5分の短い時間ですがとても急勾配で、この列車が開通した便利さを体感できます。こちらはスイストラベルパスは利用できず、片道CHF 7、往復CHF 12となります。

フニクラで船着場「ギースバッハ・ゼー」に着いたら、船で「ブリエンツ・ゼー」に向かいます。こちらの船はスイストラベルパス(3日間 CHF 232~)が利用でき、1等が2階席、2等が1階席となります。2等はお得に乗ることができ、1等は人数が少なくゆったりと船旅を楽しめるのが特徴。ブリエンツ湖が青すぎて、本当にびっくり……!

■世界で一つだけのスイス伝統品が作れる! 「トラウファー・ワールド・オブ・エクスぺリエンシス」

船旅を楽しんだ後、バスで向かったのは「トラウファー・ワールド・オブ・エクスぺリエンシス」。ここはスイスで有名な木彫りの牛の歴史や作り方を学べるミュージアム、レストラン、ホテル、ショップを備えた複合施設です。入り口に置かれた木彫りの牛は、世界最大! 3mを超える高さで、足元から見上げるととても迫力がありました。

2階にあるミュージアムは大人CHF 15で入場可能。ハンドメイドの伝統品がどのような工程で作られているのか、詳しく学べます。あっちも、こっちも木彫りの牛だらけの空間がかわいい!

木彫りの牛はスイスのさまざまなお土産店で購入できますが、ここでしかできないのが「絵付け体験(CHF 15)」! 土台となる木彫りの動物を購入し、絵の具好きなように色を付けていきます。私は草を食べている牛を選択。牛らしい模様やハートマークを描き、世界で一つだけの作品になりました!

・トラウファー・ワールド・オブ・エクスぺリエンシス
HP:https://en.trauffer.ch/

■馬車に乗って、ユングフラウ地方で最も栄えるインターラーケンを散策

2日目の最後はインターラーケンの町を馬車に乗って観光。インターラーケンは「湖の間」という意味で、トゥーン湖とブリエンツ湖の間にあります。馬車は予約すると指定の場所まで迎えに来てくれるほか、インターラーケン・ヴェスト駅に停まっている場合はふらっと乗ることもできます。

カッポカッポという蹄の音を聴きながら進んで行くと、100~200年前に建てられた伝統的なスイスの民家などを見ることができました。中には1600年代に建てられたものも! 三角屋根のスイスの民家は景観条例で花を飾ることなどが決められているため、統一感があってとてもかわいかったです。

・インターラーケン馬車観光(Reitschule Voegeli)
HP:http://www.reitschulevoegeli.ch/

多くの観光客で賑わうインターラーケンはスーパーやお土産屋さんも充実! スイスワイン、チョコレート、チーズなど定番土産が手に入ります。「トップ・オブ・ヨーロッパ フラッグシップ・ストア」ではスイス国旗がかわいい雑貨が手に入るほか、スウォッチなどスイスブランドの時計が日本よりお得に購入できることも。30,000本のアーミーナイフが天井を埋め尽くす2階「ビクトリノックス」のショップも必見です。

・トップ・オブ・ヨーロッパ フラッグシップ・ストア
HP:https://www.jungfrau.ch/en-gb/souvenirs-and-gifts/

『愛の不時着』のロケ地をめぐり、氷河が生み出した美しい湖に感激した夏のスイスユングフラウ旅行2日目。『愛の不時着』ロケ地はユングフラウ各地にあり、ラストシーンが撮影されたフィスルトなど、このあとの記事でもロケ地をご紹介予定です。グランドホテル・ギースバッハなどは調べてみるとアクセスが良くないように見えますが、船に乗ったり登山列車に乗ったりすること自体が面白く、わざわざ行く価値のある場所ですよ。次の記事では、富士山9合目並みのヨーロッパで最も標高の高い鉄道駅「ユングフラウヨッホ トップ・オブ・ヨーロッパ」をレポートします!

※CHF 1.00=163.16円(2023年8月4日現在)

【取材協力】
スイス政府観光局
HP:www.myswiss.jp

ユングフラウ鉄道グループ
HP:www.jungfrau.ch

・インターラーケン観光局
HP:www.interlaken.ch

(文・撮影:小浜みゆ)

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