7月17日よりABEMAにて放送中の恋愛番組『今日、好きになりました。夏休み編2023』(以下:今日好き)。現役高校生たちが2泊3日の修学旅行に飛び出し、運命の恋を見つける同番組には、時に甘酸っぱく、思わず胸がキュンとするような青春と恋模様が溢れんばかりに詰まっている。

(参考:【写真】まうの告白の瞬間

 以下より、8月14日公開の5話から見どころを紐解いていく。細かなネタバレもあるためご注意いただきたい。

・まう、はなみちにフライング告白した結果は?「ちゃんとキモチを伝えにきました」

 「東京都の高校1年生、15歳。小國舞羽です。『今日好き』に出たい理由は、彼氏がほしいからですーー」

 オンエアが始まって最初に流れ始めたのは、会議室のような空間で、どこかホームビデオのような質感の映像。画面に映るひとりの女子が話し始めると、“引き”だった画角が整った彼女の顔の方にズームアップしていく。いま、この旅で見ているのに比べると、なぜだか少しあどけない印象を覚える。そのまま語られたのは、はなみち(植野花道)が好きで、恋人になりたいという『夏休み編2023』参加以前から募らせていた、まうの一途な想いだ。

 先に引用した自己紹介と、ホームビデオのような質感という点から想像するに、おそらく『今日好き』参加オーディションの応募動画かなにかだろう(旅を始める前後のまうで、表情に大きな違いがあるので、この応募動画の全貌はぜひ見逃し配信などでぜひともご覧いただきたい)。普段の『今日好き』らしからぬ幕開けとなった今回の5話。『夏休み編2023』3日目。まうが、はなみちに人生初の告白をする。

 告白の言葉は「私のキモチは届いていないかもって思っちゃって。こういう形になっちゃうんですけど、ちゃんとキモチを伝えにきました」と、このタイミングでサプライズをした理由や、「付き合ったらお互いが行きたいところにも行ったりしたいし、手を繋いだりとか、カップルらしいことも一緒にやりたいな」といった未来予想図を広げるもの。最後には「好きです。付き合ってください」と、小さな手が、彼女よりも2歳年上のはなみちの方に伸ばされる。

 前回の4話を振り返った際、まうがはなみちと久しぶりの2ショットをしたタイミングであること。3日目に2ショットに誘えるのは男子からのみで、2日目夜からの“出順”を踏まえて、この日の夜の2ショットではのあ(田仲埜愛)が誘われる可能性が高いと思われることから、まうがライバルの女子から“逃げ切るため”といったニュアンスを多少なりとも強調する形で、この告白を決意したという旨を筆者は想像ながらに綴った。この考え方は、1週間が経過したいまも大きな間違いではないと感じている。

 だが、彼女の告白の言葉を眺めてみると、ここで旅をリタイアするというある種の犠牲を払ってでも、自身がはなみちを好きであると証明するための担保として、この告白の機会を利用したと読み取れる。裏を返せば、4話で想像された通り、まうにとっての告白をする最大のチャンスが、やはりこの3日目だったことがさらに色濃く証明されたわけだ。

・はなみち、まうの告白を受けて涙を堪えきれなかった理由

 では、結果はどうだったのか? まうの言葉を受け止めながら、なんとか涙を堪えるも、それが溢れてしまったはなみち。出てきた答えは「でもオレは、別の人が気になっています。だから、まうちゃんのキモチには応えることができないです」。“最終日まで迷う時間を引き伸ばしたいから”ではなく、明確に気になる女子がいて、それがまうではなかった。告白を断る理由としては、なんとも潔いものである。ここでは、はなみちの心境の変化も少しだけ伺い知ることができたのではないだろうか。

 さて、筆者は過去の取材で、はなみちと会話をしたことがあるのだが、本当に物腰柔らかで、誇張抜きで相手の想いに寄り添ってくれる人だと、対面した短時間のうちに彼の第一印象の時点で伝わってきたことをよく覚えている(参考:『今日好き』たつや&さんざ&はなみち&くにはるインタビュー クラスのムードメーカーが集結したボーカルユニットで叶えたい夢)。

 どうしても告白を断らなければならないが、まうのキモチも痛いくらいに理解できてしまう。自身が涙を堪えきれないことで、まうが多少なりとも申し訳なさを感じてしまうはず。そう知っていながらも、はなみちの共感力の高さがそれを許さなかったのも仕方がないと思えてしまった。

 告白を終えたまう。「“会いたい”と思えていた人に会えたし、ちゃんと好きになれたのでよかったです」と、カップル成立は逃したものの、自身のうちに湧いてきた喜びを語ってくれた。人生経験、そして旅の思い出としては100点満点であり、この3日間で過ごした時間が、いつかまうを幸せな未来へと引き寄せてくれるに違いない。そして、まうに祝福を贈られたはなみち。なんとしても、カップル成立を掴み取ってほしいものだ。

 『夏休み編2023』もいよいよ最終日に。恒例である“最後のアピールタイム”直前に挑戦した“花くじ”の結果、今回の告白は女子からだと決まった。誰が誰に告白をするのか、ある程度はすでに読めている。……となると気がかりになってくるのは、本当に告白をするのか=旅の序盤こそカップル成立を期待させてくれた女子メンバーから「好きになれませんでした」という次々に言葉が出てこないかである。3泊4日という特別ルールが、メンバーの恋をどのように左右したのか。この旅の答えに向き合うときが間もなく訪れる。

(文=一条皓太)

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