現地8月13日(日本時間14日)のアストロズ戦に出場して9試合ぶりとなるホームランを放った大谷翔平。しばらくホームランを打っていなかったものの、2位のルイス・ロベルト(31本)を引き離しており、ホームラン王獲得にまた一歩前進した。また、2021年に打った46本を超えるペースでホームランを打っており、キャリアハイの更新も楽しみだ。
【動画】アストロズ・ファンもびっくり!どこまでも飛んだ大谷翔平の特大41号アーチをチェック
ホームランを量産しているだけでなく、打率も3割台をキープしており、今シーズンは特に打撃面での調子の良さをうかがわせている。その要因として、今シーズンからバットの長さを1インチ(2.54センチ)長くしたことが挙げられる。バットを長くしたことによって大谷の打撃はどのように変化したのか。現役時代にホワイトソックスやロッテなど日米で活躍した井口資仁氏がYouTubeチャンネル『スポーツナビ 野球チャンネル』に出演。バットを長くしたことの影響を解説した。
井口氏は「長くなるとヘッドバランスが変わってくるので、バットコントロールって難しくなってくる」「前半は『しっくりいってないかな』と思う時があったんですけど、今は本当にバットのヘッドを上手く走らせている」と現在の大谷はバットの長さにアジャストできるようになったという。
続けて、「前半はどちらかというと振り上げてる感じですけど、今は鞭のようにしなって返ってくるんです。本当に身体の軸で打っている」と説明。スイングした後にバットが元の状態に戻ってくるようになっている点を指摘して、「身体の回転で打てている証拠なんですよ」とコメント。
バットが戻ってくるスイングになっていることの影響として、「グリップの支点が定まらないとヘッドって走らないんです。今、身体の近いところでグリップが支点となってヘッドが走ってる。だからヘッドスピードも走るし、打球にしっかり伝わって打球速度も速くなって距離も飛んでる」と解説する。バットのヘッドを上手く使えるスイングができているため、強い打球が飛ばせるようになったことが今シーズンの打撃成績の良さにつながっていると語った。
バットの長さを変えることは、かなり勇気のいる挑戦だっただろう。それでも進化するために変化を恐れず、変化を自分のものにしようと切磋琢磨できるところが大谷のすごさと言える。
[文/構成:ココカラネクスト編集部]
コメント