山本由伸

先週のオリックス千葉ロッテとの首位攻防戦を勝ち越し突き離すと、東北楽天とは1勝1敗でこちらも負け越すことなく、2位のロッテとは5.5ゲーム差。リーグ60勝一番乗り、貯金21となり、最短で22日にも三連覇に向けた優勝マジックが点灯する。


■2023オリックス・バファローズ戦績 8.8-8.13

対 千葉ロッテマリーンズ
大阪・京セラドーム大阪
8.8
オリックス(山本)2-0(カスティーヨ)千葉ロッテ
8.9
オリックス(宮城)8-3(美馬)千葉ロッテ
8.10
オリックス(ワゲスパック)1-3(種市)千葉ロッテ

対 東北楽天ゴールデンイーグルス
宮城・楽天モバイルパーク宮城
8.11
オリックス(山崎福)0-5(岸)東北楽天
8.12
オリックス雨天中止東北楽天
8.13
オリックス(曽谷)1-0 (則本)東北楽天

※(カッコ)内は先発投手
※通算成績はオリックス101試合60勝39敗2分けの首位。2位の千葉ロッテマリーンズとは5.5ゲーム差。(2023.8.13現在)


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■山本はリーグ最多の11勝目をマーク

オリックスは離脱中だった森友哉が待望の復帰。

中嶋聡監督は森を捕手でも指名打者でもなく、右翼手として起用。これは山本由伸当番時は若月健矢がマスクを被ることに加えてセデーニョが好調なため、西武時代に経験のある外野手での起用という奥の手を出して来た。

ロッテとの大事な3連戦の初戦は山本がエースとして完璧な投球を見せると、同じく復帰した太田椋と森がタイムリーで応えて2-0で勝利。

リーグ最多の11勝目をマークした山本は「すごくうれしいです。初回から先制点を取ってもらっていたので、なんとかテンポよく投げたかったんですけど、粘られてしまったところもありましたし、ピンチの場面も運良く切り抜けられたので、助かりました」と笑顔を浮かべていた。


■ロッテに勝ち、突き放したオリックス

第2戦は最近勝ち星に恵まれていない宮城大弥の好投に打線が8得点の大量援護。宮城に7勝目をプレゼント。

宮城は「良いところもあれば、悪いところも出ていたので、反省も多い内容でした。(7回)2アウトまで取れていて、そこから連打を打たれてしまったので。切り替えて、反省して、またいいピッチングが出来るように、次はしっかりと投げ切れるように修正していきたいと思います」と反省し切りだったものの、ここで勝てたことは今後大きいだろう。これでロッテに勝ち越し突き離したオリックス

3戦目はワゲスパックが先発し、テンポ良く投げていたが打線が援護できず。「前回登板よりいいボールもあったし、投げている感覚としてはそこまで悪くなかったと思う。

ホームランのところは、少し甘く入ってしまったこともそうだけど、その前のボールをしっかりと投げ切らなければいけなかった」と投球を振り返っていたワゲスパックだったが、この日のような投球を見せてくれればこれからもチャンスはあるはずだ。

■勝ち星は宇田川に

移動日なしでチームは仙台に移動。しかし初戦はユニフォームも含む野球用具を乗せたトラックが高速道路の事故渋滞に巻き込まれ、試合開始が1時間45分遅れるハプニングが発生。

それでも先発の山崎福也は好投していたものの6回、東北楽天打線に捕まり、打線も援護出来ず連敗。翌日は雨天で試合開始を遅らせたが、雨足が止まずに中止。

最終戦はルーキーの曽谷龍平がスライド登板。球数を要したため無失点ながら3回で降板。その後を宇田川優希山岡泰輔山崎颯一郎平野佳寿が森の犠牲フライでもぎ取った1点を守り、今季60勝に到達。勝ち星は宇田川についている。


■夏休み終盤戦の目標

ロードが続いたオリックスだったが、15日からは本拠地6連戦。15日の試合は台風の影響で中止になったが、先発を駆使しているチームにとってはいい休暇になったのではないだろうか。

福岡ソフトバンクとの2連戦、北海道日本ハムとの3連戦を最低でも勝ち越して、夏休み終盤戦に入っていきたいところだ。


■執筆者プロフィール

どら増田

どら増田:1973年神奈川県横浜市出身。幼い頃に初代タイガーマスクに衝撃を受けてからプロレスや格闘技を見続けている。同じく幼い頃から見ていたプロ野球は紆余曲折を経て2010年からオリックス・バファローズを応援。

音楽やエンタメ、グルメなどのイベントプロデュースの仕事をしていたが、2014年からスポーツライターの道へ。

横浜在住にもかかわらず京セラドーム大阪を中心にオリックスを現場取材する傍ら、新日本プロレススターダムRIZINなどプロレス・格闘技の現場取材をしつつ多媒体で執筆している。

2018年にはスカイAで放送されたオリックス山本由伸と当時はキックボクサーだった那須川天心の神童対談実現に尽力した。ペンネームの由来はレジェンドレスラー藤波辰爾ドラゴンから来ており、取材を通じて藤波本人から公認を貰っている。

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(取材・文/Sirabee 編集部・どら増田

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