生後11か月の男児が、生まれて初めてメガネをかけた瞬間を捉えた動画が話題を呼んでいる。男児は強度の遠視で、両親の顔がよく見えていなかったという。度付きのメガネをかけて初めて両親の顔をハッキリ見ることができた男児のリアクションには、「可愛すぎる」などといった声が寄せられた。米ニュースメディア『Good Morning America』などが伝えている。

ニューヨークバッファローに住む生後11か月のテオ・ズゴダ君(Theo Zgoda)は、生まれた時から斜視があった。通常両目の視線は同じ方向に揃うが、斜視の場合は左右がそれぞれ違う方へ向いている状態となる。テオ君の成長とともに斜視が悪化していることに気付いた両親が病院に連れていったところ、一見すると斜視のように見えるが、見え方には問題のない“偽斜視”であると小児科医に診断された。

小児科医から「問題ありません。成長とともに良くなります」と告げられ、ひとまず安心していた。しかしテオ君の母親は違和感が拭えず、念のために眼科医にも診てもらうと、斜視という診断を受けた。斜視と偽斜視を区別するのは、眼科医でも困難なことがあると言い、最初の小児科医が誤診をしてしまったのも無理はない。

眼科医のもとで詳しい検査を行うと、テオ君は度付きのメガネをかけなければならないほど視力に問題があることが判明した。テオ君は遠視で、両目の度数はそれぞれ+8.0と+9.5だった。度数は3.0以下で軽度、6.0以上で強度に分類されている。軽度の遠視の場合には遠くの景色は比較的ハッキリと見えるそうだが、遠視が悪化するとピント調節が上手くいかず、近くも遠くもよく見えない状態となってしまう。テオ君の視力は強度遠視に分類されるため、周囲のものがハッキリと見えていなかった可能性が高い。

数週間前までこの事実を知らなかった両親はショックを受けたそうだが、テオ君の視力にピッタリのメガネを作ってもらうことを決めた。そしてメガネが完成し、テオ君が初めてメガネをかける瞬間を、父親のジェレミーさん(Jeremy)が動画で撮影した。

母親にメガネをかけてもらったテオ君は、最初は違和感があったのか手で外そうとしていたが、すぐに周りの景色がいつもと違うことに気がついた様子。テオ君は、驚きや不思議な感情が混ざったような表情でしばらく周囲を見ていたが、父親であるジェレミーさんの顔を見ると、すぐに弾けるような笑顔を見せた。一緒に過ごしてきた両親の顔をハッキリと見たことがなかったはずのテオ君だが、ジェレミーさんの顔を見て、すぐに自分の父親であると分かったようだ。

両親はテオ君の明るいリアクションに喜んでおり、この動画をTikTokでシェアすると、「なんて素敵な笑顔なの」「赤ちゃんにもピッタリのメガネが作れる時代でよかった」「思わず涙が出ちゃったよ」「心温まる動画だ」「可愛すぎるリアクションだね」などといったコメントが続出した。

ちなみに2021年には、聴覚に障がいがある生後5か月の赤ちゃんが補聴器を付けた瞬間を捉えた動画が拡散され、初めて母親の声を聞いた赤ちゃんの反応に注目が集まっていた。

画像は『Zgoda Family 2023年8月2日付TikTok「We had no idea a few weeks ago that Theo was essentally blind.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)

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