猛打賞の活躍でチームを勝利に導いた大谷(C)Getty Images

 エンゼルス大谷翔平は現地時間8月16日(日本時間17日)に敵地で行われたレンジャーズ戦に「2番・指名打者」で先発出場。初回の第1打席に3試合ぶりとなる42号先制ソロを放った。

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 相手先発は右腕ジョン・グレイ。初回一死で迎えた第1打席、グレイが投じた2球目の高めの直球を一閃、思わずヘルメットが飛ぶほどのフルスイングでジャストミートすると打球は高々と上がり、センターバックスクリーン左に飛び込む先制の42号ソロを放った。打球速度109・1マイル(約175・6キロ)、飛距離437フィート(約133・2メートル)、打球角度32度の豪快弾で42号をマーク、メジャートップの43号を放っているブレーブスマット・オルソンにも1本差に迫った。

 異例だったのは、ヘルメットを飛ばすほどのフルスイングとなり、〝ノーヘル〟のままダイヤモンドを1周したことにもある。普段の試合ではなかなか見られない豊かな黒髪をなびかせて塁間を走る姿はあまりに爽やかすぎて、現地からは「最高に素敵な髪を見せてくれた!」の声も上がり、SNS上でもファンの間から「格好よすぎ!」と新たな魅力に称賛の声が相次いだ。

 また高めの直球に対してヘルメットを飛ばすほどのフルスイングでアーチをかけたが、この打撃の凄さにも注目が高まっている。NHKBS1で試合中継の解説を務めた井口資仁氏は、この打球に関して「普通だったらポップフライ」とし、これをホームランにできた要因として、下からバットが出ることなく「高めのボールをしっかり叩けた」ことを評価。その上で「きちんと軸にのせてきた」ことでホームランにつながったとした。

 井口氏はホームランの世界記録を持つ、王貞治氏からも過去に軸回転で打つとヘルメットが脱げると聞いたことがあるとし、「王さんも(ヘルメットを打席で)よく触るじゃないですか、ああいう風になるらしいです」とレジェンドOBになぞらえて大谷の打撃を解説する場面も。「あの高さ(のボール)をつぶしていけるのはなかなかない」と話し、ホームランを量産すべく体の使い方、スイングができることで様々な投球に対応ができていると改めて、大谷の異次元ぶりに感嘆するシーンもあった。

 この日は第1打席の本塁打を含め、快足を生かしての内野安打2本と3安打の猛打賞でチームを勝利に導いた大谷。目指すプレーオフには依然として厳しい戦いが続くがその活躍がチームの光となっている。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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