2023年8月19日(土)埼玉・響の森 桶川市民ホールを皮切りに、朗読劇 泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』が上演される。公開稽古レポートが届いたので紹介する。


『すぐ死ぬんだから』の朗読劇が昨年に続き上演する。主演は泉ピン子。さらに、ピン子が自ら声をかけた村田雄浩が加わって、主人公の忍ハナとその夫・岩造、夫婦を取り囲むあらゆる登場人物たちを、二人で演じ分けることになる。

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

この朗読劇は、内館牧子氏のベストセラー小説『すぐ死ぬんだから』(講談社文庫)を舞台化したもの。ヒロイン・忍ハナは、「先は短いのに、先は長い」これからの人生をどう生きていけばいいかを考える。そしてこう考える「毎日が一生懸命、それしかできない。毒舌、それしかできない。頑固でわがまま、意地悪、それが私。毒を撒き散らしながら生きてやる」と。泉ピン子にとってハマり役の朗読劇。そしてこれまでの感謝を込めて、御礼行脚のつもりで、全国のみなさまのもとへ、ピン子が行く。

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

全国ツアーを前に稽古が公開され取材に応じた。昨年に続き2回目の上演を迎えるにあたって意気込みを聞かれた泉ピン子は「この旅(公演)が長いので畑のきゅうりもトマトも引っこ抜いて終わらせてまいりました。雨がすごかったり、どうしちゃったの日本と思うけど、そんな地域にも元気を届けたい」と意気込みを語った。

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

長年のコンビで共演の村田雄浩はピン子について「ここまでくると姉ちゃんという感じ。ずっと一緒にいるという感じがする。(稽古に入ると)気合が入るんだけど、入る前に連絡を取り合っていたり、電話で公演の話をしていたので、どなたよりも自然に話せる存在。ずっとやっていて面白い。常に刺激的でドキドキする。特に朗読劇でセリフを覚えてないのでこの公演が一番刺激的かもしれない」と語った。

(C)内館牧子・講談社/「すぐ死ぬんだから」製作委員会

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泉ピン子の『すぐ死ぬんだから』は8月19日(土)桶川市民ホール(埼玉)より12月のあうるすぽっと(東京池袋)まで全国を巡る。

【あらすじ】
毎日が一生懸命、頑張って、生きていく
78歳の忍ハナは、60代までは身の回りをかまわなかった。だが、ある日、実年齢より上に見られて目が覚める。「人は中身より外見を磨かねば」と。仲のいい夫と経営してきた酒屋は息子夫婦に譲るが、夫が倒れたことから、思いがけない裏を知ることになる……

 

(左から)村田雄浩、泉ピン子