ファーストクラス」のなかには、通常の航空旅行では考えられない、ユニークな体験ができる設備も存在。なかでも珍しいのが、「シャワー室のついたファーストクラス」です。

日本路線にも乗り入れているエミレーツのA380に

旅客機の座席でもっとも上位クラスに位置する「ファーストクラス」のなかには、通常の航空旅行では考えられない、ユニークな体験ができる設備も存在します。そのなかのひとつが、「機内でシャワーを浴びられるファーストクラス」です。

アラブ首長国連邦のドバイに本拠を構えるエミレーツ航空では、同社の主力機であり、総2階建てで「世界最大の旅客機」とされるエアバスA380ファーストクラスに、この「機内シャワー」設備を搭載しています。

エミレーツ航空によると、このシャワースパは2007年に完成。2年かけて設計が行われ、開発と承認には約8000時間を要したとのことです。シャワースパは2階席最前方に2室用意されており、内装はまさに豪華絢爛なもの。また、シャワー室内には床暖房も備わります。

エミレーツ航空A380ファーストクラスは横1-2-1列で、計14席を搭載しています。座席もプライベート空間を確保するため、可動式のパーテーションを各席に設置しており、シートもフルフラットにすることができます。また、同クラスでは、豪華な機内ラウンジも利用可能。こういった豪華な設備から、この機体は「空飛ぶ宮殿」と称されることもあります。

なお、このエミレーツ航空A380は日本路線にも導入されています。A380以外のモデルにもファーストクラスがあるものの、そちらにはシャワースパは設置されていません。

ただ同社はA3802032年までに全機退役させる方針であることも報じられてます。もし報道通りに機材更新が進んだ場合、今後、A380の後継モデルのファーストクラスにシャワースパが設置されるのかも、注目されるポイントです。

エミレーツ航空のエアバスA380(画像:エミレーツ航空)。