2023年の夏アニメとして放送が開始されたテレビアニメ『呪術廻戦』第2期にあたる「懐玉・玉折編」。映画『呪術廻戦0』の公開から約1年半、テレビアニメの放送は約2年半ぶりということもあり、まさにファン待望の新シーズンとなるわけですが、それは海外のファンも同じ。

今や世界的ムーブメントを巻き起こしていると言っても過言ではない日本のアニメ作品の中でも、とりわけ『呪術廻戦』は高い人気を誇っているのです。
今回は、そんな『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折編」を視聴した海外ファンの反応をお伝えします。

アニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」

アニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」メインビジュアル

リアクターは意外な“あのシーン”に夢中!?「犬だ!!」

呪術廻戦 懐玉・玉折編』は、虎杖悠仁らが活躍することになる時代から遡ることおよそ10年前の2006年・2007年を舞台としています。呪術高専2年の五条悟夏油傑が、天元様との同化を担う星漿体・天内理子の護衛と抹消を任されたことから物語が始まります。

任務を通じて、五条と夏油の友情やいかにして夏油が呪詛師となったのかなど、今後の『呪術廻戦』の物語において重要な日々が描かれている、見逃せないパートとなっています。

そんな「懐玉・玉折編」を視聴した海外のリアクターはどんな反応を示しているのでしょうか?
特に印象に残ったリアクションの数々を紹介します。トップバッターは、YouTubeにリアクション動画を投稿しているドワイト、ルパサン、シーラの「YaBoyRoshi」の3人組。

CD『燈』(ソニー・ミュージックレーベルズ)

CD『燈』(ソニーミュージックレーベルズ)

久しぶりの新シーズンということもあり、半ばストーリーを忘れ気味の3人。第1話を観終えて「今回は前日譚みたいな感じで、誰だかわからない奴もいたな」と一言。中央に座するドワイト「恵の父親っぽい奴が気になってる」と、謎多きキャラクターである伏黒甚爾の存在が気がかりなご様子です。

そんな彼らが最も大きなリアクションを示した場面は第2話「懐玉-弐-」の意外な一幕。夏油と廉直女学院に襲来した年老いた呪詛師との戦闘シーン。突如、画面に一匹の犬が現れる場面で、思わずアッと驚く3人。
バトルに集中している最中に、突如、犬が現れ……「なんだ!?コレ!」と顎が外れてしまうのではないかと心配になるほど大きく口を開けて驚愕。

「犬だ!と思ったら、無茶苦茶やられてるじゃん!」と、まさに抱腹絶倒とはこのことと言えるほどに大爆笑する様子が映像に収められています。

CD『青のすみか』(ソニー・ミュージックレーベルズ)

CD『青のすみか』(ソニーミュージックレーベルズ)

よっぽど衝撃的だったのか、第2話を視聴後にも話は続き、画面向かって右側に座するルパサンは「これは面白過ぎたな」、メンバーの紅一点シーラは「よくやったわよね」、そしてドワイト走馬灯がまさか出てくるとは思わなかった」とそれぞれ件の場面を回想。「懐玉・玉折編」において最も大きなリアクションだったと言っても過言ではありませんでした。

「五条は正気じゃない!」と絶叫。ラストシーンの理子には絶句…

続いて、『鬼滅の刃』のリアクション動画でおなじみのリアクターであるマイケル・アンジェロさん。彼は『呪術廻戦』のファンでもあり、1期の時点から熱心に視聴していました。
そんなアンジェロさんのリアクションは第4話「懐玉-肆-」から。伏黒甚爾五条悟バトルシーン

夏油が倒されてしまったことに衝撃を隠せないアンジェロさんは、その後、甚爾の前に五条が現れ驚愕。「五条は正気じゃない!」と大興奮。

さらに“術式反転・赫”を発動させると「Let’s Go!!!」と、さらに興奮状態に。そして“虚式・茈”を放ち、甚爾の左半身に命中すると、アンジェロさんの代名詞でもある口を大きく開け、驚いた状態になってしまいます。

CD『青のすみか』(ソニー・ミュージックレーベルズ)

CD『青のすみか』(ソニーミュージックレーベルズ)

「終わった……終わったんだ」とあんぐり。甚爾が息子の恵を思い浮かべる展開には「なんだか申し訳ないな」と一言。
最終的に、立ち尽くしたまま命を落とした甚爾に対して、「白ひげ(『ONEPIECE』のキャラクター)のように立ったまま最期を迎えた!多大な敬意を…」と、最後の最後まで恐ろしいほどの強さを発揮した伏黒甚爾への称賛も忘れませんでした。

その他に、海外のリアクターたちは第3話「懐玉-参-」のラストで天内理子が倒れる場面で、皆が一様に大きな衝撃を受け、絶句しているのが印象的でした。

夏油の残虐な行いは「悲しみであることをスタジオは理解している」

それではレビュワーは本作に対してどんな印象を抱いたのでしょうか?
アニメのレビューが多く掲載されている「BUT WHY THO?」に掲載された第5話「玉折」のレビューが特に印象的だったので紹介させていただきます。それは夏油が自らの非力さを痛感し、やがて呪詛師へと身を堕としていく場面。

Blu-ray『呪術廻戦』Vol.8(東宝)

Blu-ray『呪術廻戦』Vol.8(東宝)

これに対し、同レビューでは「夏油が犯していく残虐非道な行為を巧みに処理しており、改めてMAPPAへの評価が高くなった。呪いと凄惨な行いへ迫力を求める視聴者が多いかもしれないが、この瞬間が、人々を驚かせる場面ではなく、悲しみをもたらす場面であることをスタジオは理解している。控えめな演出は夏油のパワーをアピールするのではなく、その瞬間の感情を捉えるために利用されている」と評価。

夏油が身を堕としていく様を‘‘静かに’’描いている点が心に突き刺さったようです。

続けて、「エピソードは五条と夏油の対立によって幕を閉じ、五条の性格も影響して、より厳しいラストを迎える。本作で初めて、五条悟が無力に感じる瞬間を観ることができた。

友人を止めることのできない無力さは、これまでにない脆弱性を五条に生み出し、五条の絶え間ない笑顔の裏に悲しみの色を加える。この喪失から負った傷を隠すために、五条は笑顔の仮面をつけているのではないかと思わずにはいられない」と綴られています。


「懐玉・玉折編」はあくまでも前日譚。五条と夏油の関係性にフォーカスした内容が繰り広げられました。こういったレビューが出てくるということは、まさに製作陣、原作者の巧みなストーリーテリングが功を奏した証拠。『呪術廻戦』の奥深さを体現してくれたレビューだと思います。

最後に同レビューは「五条と夏油への新たな理解を経て、エピソードは現在へと回帰する。シリーズがここから前進していくにつれて、過去の果実が熟し始めているということを目撃することになるだろう」と締めくくられています。

国内の視聴者の心にも大きな傷跡を残した『呪術廻戦 懐玉・玉折編』。
海外のファンたちにも大きな衝撃を与えると同時に、今後へと繋がる数多くの伏線を与えることにも成功したようです。作画の良さだけでなく、緻密なストーリーの奥深さがしっかりと伝わっていることがわかる反応でしたね。

彼らは、続く「渋谷事変」で、一体どんなリアクションを見せてくれるのでしょうか?

(執筆:zash)

TVアニメ『呪術廻戦』作品情報

●第1期
Blu-ray&DVDシリーズ 第1巻~第8巻発売中!
TVシリーズ 各動画配信サービスで配信中!

●第2期
7月6日から毎週木曜23:56~MBS/TBS系列全国28局にて放送開始!
「懐玉・玉折」PV第2弾配信URL

イントロダクション
少年は戦うーー「正しい死」を求めて
集英社週刊少年ジャンプ」で連載中の、芥見下々による漫画作品『呪術廻戦』。
2018年3月から連載が開始され、人間の負の感情から生まれる呪いと、それを呪術で祓う呪術師との闘いを描き、既刊20巻にしてシリーズ累計発行部数は驚異の7,000万部を突破。

2020年10月から2021年3月までは毎日放送TBS系列にてTVアニメ第1期が放送され、国内のみならず全世界で大きな反響を呼んだ。さらに、同年12月24日、第1期の前日譚にあたる物語が描かれる『劇場版 呪術廻戦 0』を上映し、全世界で一大ムーブメントを巻き起こした。

そして、2023年に放送が決定している第2期で描かれるのは、五条 悟と夏油 傑の高専時代の物語「懐玉・玉折」。劇場版にて示唆された五条と夏油の決別した過去がついに明らかとなる。

さらに、連続2クール内にて「懐玉・玉折」の後、第1期から続く時間軸の物語「渋谷事変」も描かれることが決定。10月31日ハロウィンで賑わう渋谷駅周辺に突如“帳”が下ろされ大勢の一般人が閉じ込められる。単独で渋谷平定へと向かう五条だが、これは夏油や真人ら呪詛師・呪霊達による罠だった…。虎杖、伏黒、釘崎といった高専生のメンバーや呪術師たちも渋谷に集結し、かつてない大規模な戦闘が始まろうしていた。呪いを廻る壮絶な物語が再び廻りだすー

<「懐玉・玉折」ストーリー>
最強の2人 戻れない青い春

2018年6月、両面宿儺を己の身に宿した虎杖悠仁
2017年12月、祈本里香の呪いを解いた乙骨憂太

そして更に時は遡り2006年(春)—。高専時代の五条 悟と夏油傑

呪術師として活躍し、向かうところ敵のない2人の元に、不死の術式を持つ呪術界の要・天元からの依頼が届く。

依頼は2つ。天元との適合者である“星漿体(せいしょうたい)” 天内理子、その少女の「護衛」と「抹消」。

呪術界存続の為の護衛任務へと赴くことになった2人だが、そこに伏黒を名乗る“術師殺し”が“星漿体”の暗殺を狙い介入する…。

後に最強の呪術師と最悪の呪詛師と呼ばれる五条と夏油、道を違えた2人の過去が明かされる―。

アニメ『呪術廻戦』第2期「懐玉・玉折」

【STAFF】
原作:「呪術廻戦」芥見下々(集英社週刊少年ジャンプ」連載)
監督:御所園翔太
シリーズ構成・脚本:瀬古浩司
キャラクターデザイン:平松禎史・小磯沙矢香
副監督:愛敬亮太
美術監督:東 潤一
色彩設計:松島英子
CGIプロデューサー:淡輪雄介
3DCGディレクター:石川大輔(モンスターズエッグ
撮影監督:伊藤哲平
編集:柳 圭介
音楽:照井順政
音響監督:えびなやすのり
音響制作:dugout
制作MAPPA
【CAST】
五条 悟:中村悠一 夏油 傑:櫻井孝宏
家入硝子:遠藤 綾
天内理子永瀬アンナ
伏黒甚爾子安武人
【主題歌】
オープニングテーマ:キタニタツヤ「青のすみか」 (Sony Music Labels)
エンディングテーマ:崎山蒼志「燈」 (Sony Music Labels)
<公式サイト>jujutsukaisen.jp <公式twitter> https://twitter.com/animejujutsu
<コピーライト表記>©芥見下々/集英社呪術廻戦製作委員会